君の膵臓をたべたい 2017

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君の膵臓をたべたい君の膵臓をたべたい 2017

監督: 月川翔
原作: 住野よる
出演: 浜辺美波, 北村匠海, 小栗旬, 北川景子

この映画は、2017年の一番泣かせる映画の一つだろう。
共病文庫は、どうして春樹の前に落ちたのだろうか?なんだか僕には桜良は確信犯に思えるのだが。

彼女からの最初は一方的なアプローチは、春樹を戸惑わて設定としては面白いのだが、本当は少し不思議なで出来事である。
僕は桜良が恋がしたい、これから死んでいく自分を心の中でずっと大切にしてくれる人を見つけたいと思っていたときに、志賀春樹が現れたのだろう。
彼女にとって春樹は気になっていた存在なのである。委員長とはうまくいかなかったし、焦っていたのだろうか。それもあるだろう。
彼女は、春樹がたとえ自分が早く死ぬことがわかっても冷静に考えることができる人だと思っただろうし、春樹は物事の本質をしっかりと考えるタイプだから
安心して甘えられたし、自分が死んだあとに自分のことを心の中に大切な記憶として持っていてくると確信していたんではないだろうか。
桜良はそれで彼を選んだのではないだろうか。
春樹は普通の高校生ではないし、自分というものを持っている。とういよりは人付き合いが非常に苦手だからそうせざるをえなかったのだろう。
桜良とは正反対の友人関係である。彼女は人と打ち解けてすごく社交的なところがあり、春樹にはないところがいっぱいあって憧れていたのだろう。
最初は春樹はとまどっていたが、次第に桜良のことが本当に好きになっていたっし、おそらく桜良も春樹のことをより知ることで、自分が始めた恋だけど本当の恋に変わっていたのだろう。
そうして二人の恋は始まり二人は次第に心が通じ合っていく。

その二人の微妙な関係がいいんだが、桜良の明るくて外交的な性格。春樹の静かで、あまり友達を作らない性格。
その二人が恋を発展させていく、その流れが面白いといえば面白いのだが。

死ぬ前にやりたいことはなんだろうということは、ありふれている出来事であるが、桜良は桜良なりに考えたのが、本当に高校生らしい純粋なものだから見ているものの心を打つんだろう。
桜良の突然の死は、びっくりだが、タイトルの異様さは少しこの運命を予想させるものだったかもしれない。それにしてもストーリーは突然と展開してしまう。
ここはもっと二人の関係があっても良かっただろうが、桜を見に行ったら、世界の中心で、愛をさけぶとほとんど同じ展開になってしまっていたかも。

映画は小説と違って12年後の春樹を描いているが、それがたまらないのである。やっぱり春樹は春樹のままだし、桜良のことは忘れていようで忘れていない。
ただ、次第に桜良の思いが薄れていたようなところがある。彼女に言われたように教師になったが、それも止めようとしている。
しかし図書館に残された彼女の手紙を発見し、また彼は一層桜良への思いを深め、あの時変わられなかった自分をもうすこし変えようと努力し始めた。
12年前に止まっていたものが心の中で動き出した。そして春樹の中に、桜良は住んでいるのを実感している。桜良が死んで12年後も実際に、桜良は春樹の膵臓を食べたのである。しっかりと彼の中で生きている。
いい映画だった。

浜辺美波は可愛い、どこにでもいる明るくて親しみがあってみんなが好きになるタイプである。
北川景子が恭子役か。それなら、クラスの中で一番可愛い人でもおかしくないのだが、桜良が三番目なら、この子が2番目だっただろうか??
北村匠海は抑えた演技でうまく演じている。

この映画のどこがいいんだろうか。やっぱり桜良と春樹の関係だけでなく、女の子の友情(桜良と恭子)も描いているところがいいんだろう。

映画には欠かせない小道具がいっぱい出てくる。桜良がつけていた桜のイアリング、これを恭子が結婚式にしている。
共病文庫、星の王子様の本、桜良の満面の笑顔のマーク、ガムなどである。

病気で余命1年の山内桜良が、恋をして男の子をリードしていくのは、なんだか4月は君の嘘に似ている。
4月の君の嘘の中にも、もう人生が短いのだから、女の子も大胆になるんだよね。

My Rating(評価): 17/20
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