Hannibal season three ハンニバル シーズン3

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1280px-Reddragon.jpgのサムネイル画像Hannibal season three ハンニバル シーズン3

最初の印象は、やっぱりサイコ映画は、画像の作りがいいと本当に面白いということ。そのシーンにのめり込んでしまうということである。
このテレビシリーズも最高に映像の作りが手が込んでいて素晴らしい。そしてレクターの異様さとエレガントさを混ぜ合わせ、ウィルの空想を非常にリアル描く。

今回も料理のシーンも美しいが、回想シーン、パリ、フィレンツェなど海外ロケによるシーンが素晴らしい。今回のシリーズの題名は、イタリア料理である。
今回は大きな黒い鹿だけでなく、黒いカタツムリのイメージが多く使われている。その後レッド・ドラゴンの章になってウィリム・ブレイクの絵やダラハイドの背中の刺青が中心になる。
時々ウィルの幻想の中にはレクターが悪魔の姿となって現れるようになる。これは黒い鹿と思っていたのものが次第に正体を現し悪魔になったのだろう。

ウィルは、レクターに共感を覚えているが、相容れないものもあるのを実感している。2作目の回想シーンでレクターがウィルを変えようとしたが、ウィルもレクターを変えようとしていた。その作用反作用な人間関係が非常に物語の展開を面白くしている。
徐々にウィルとレクターの関係がホモみたいな心のつながりをかんじるようになっていくのだが。最後の二つの話の展開は、原作や映画のレッド・ドラゴンと変わっているがあまりに観念的であり、黙示録も関連性があって理解しづらい。
今回の最後の展開は、んー。期待外れである。
最終的に三作品で終わるはずだったのが、羊たちの沈黙、ハンニバルの内容もシリーズ化されることになった。
ウィルとレクターがどうなるかは知りたいのだが。もしかして羊たちの沈黙なしに、レクターは自由の身となって、周囲のものを殺していくのか?
でも本当にみたいのはウィルの活躍だけでなくクラリスの活躍なのに。
そういえばチヨはどうなったのだろうか。最後にレクターが逃げる展開には現れない。

Hannibal ハンニバル 2013 TV Seriesはこちら

Hannibal season two ハンニバル シーズン2はこちら

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Hannibal Rising 2007 ハンニバルライジング はこちら

Red Dragon レッド・ドラゴン 2002はこちら

ハンニバル シーズン3のあらすじ

Antipasto アンティパスト
最初のアンティパストにはウィル・グラハムは出てこない。
レクターは、彼の精神科医だったベデーリアと共にパリからイタリアに移動していた。そしてパリでフェル博士を捕らえて、生かしたままでゆっくりと体の一部を食べていく。レクターはフェル博士になりすましていたが、パリであったイギリス人アンソニーにフェル博士でないとばれてしまう。レクターは、彼を自宅に夕食に誘う。ベデーリアはいつレクターがアンソニーを殺すのかビクビクしながら見ていた。
過去のシーンで、ベデーリアを襲った患者は、実はベデーリア自身が殺していたのである。レクターはそれを発見しただけである。ベデーリアにも狂気の世界に魅了されていたのである。
自分の本性に気づいたベデーリアはおそろしくなりレクターのもとを出ようとするのだが、そこに、レクターとアンソニーが家に戻ってきた。アンソニーはレクターを脅し始めていたが、ベデーリアの目の前でアンソニーを倒す。這って逃げようとするアンソニーに最後にレクターは止めをさす。

レクターがレアで血が滴るレバーを焼いてカットするシーンが美しい。
ベデーリアが馴染みの食料品店に行って、バタール・モンラッシェとトリュフビアンキを頼むがいいね。そして、黒い水の中に浸って深いそこに落ちていくシーンがいい。

Primavera プリマヴェーラ
2話は、ウィルの話である。
ウィルは、昏睡状態が目がさめる。彼に何が起こったのか記憶の糸をたどり整理し始める。そこに、アビゲイルが彼のもとを訪問する。彼女は助かっていた。レクターはアビゲイルが助かるように、巧妙に首を切ったのであった。
アビゲイルは、ウィルにレクターの狂気の世界に二人とも共感していること。二人でレクターのもとに行こうと提案する。
ウィルは、記憶の糸をたどり、レクターが話したイタリアのパレルモの教会の話を思い出す。そしてイタリアに旅だつ。
パレルモの教会を訪れたウィルとアビゲイルは、かつれレクターが話しをした教会のフロアに絵が描かれたドクロを見つける。
その後、教会のドクロのフロアの上に、大きなハート形の肉の塊が置かれていた。パッツィ刑事は、ウィルを呼び止め話をする。彼は、ウィルがFBIで捜査をしていたことを知っていた。そして彼は20年前にフィレンツェでフィレンツェの悪魔と呼ばれた殺人鬼を追っていた。その顔写真はレクターであった。パッツィ刑事は、ウィルに一人でいるというよりは誰かといるようにしていると指摘される。
そしていままで一緒にいたアビゲイルが実は自分の幻想であり、あの時にレクターに殺されていたことに気づく。彼のイメージは膨らみ、ウィルとアビゲイルが倒れた床に、黒い鹿が横たわり、そこから流れ始めた黒い血が溢れ彼らをつつみこむ。彼もまた前作のベデーリアと同じように深い血の海に沈んでいく。
パッツィ刑事は、ウィルに肉の塊の写真を見せる。その肉の塊は、彼の悲しいハートである。これは、ウィルに見せるために作られたものである。イメージは膨らみ、肉の塊は広がり首のない人間となり、首からは黒いツノを生やし、ウィルに迫る。
ウィルは近くにレクターがいることを感じる。そして教会の地下に降りていく。パッティ刑事もウィルの後を追う。

My Rating(評価): 15/20
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Secondo セコンド

ベデーリアは、レクターにウィルを見た感想を聞く。ウィルはレクターの気配に気づいて、レクターに向かって許すと言ったことを話す。
ベデーリアとレクターの会話は非常に哲学的でわかりにくいのだが、許す、許されるには、裏切るものと、裏切られるものがいる。そして、それは愛にも通じていく。とベデリーアが言うのだが、レクターの最終的な許しは、ウィルを食べることである。
カッポーニのメンバーであるソリアートは、レクターの家に夕食に招かれていた。そしてレクターは、食事の用意とともに、カクテルをアイスピックで氷を砕いて用意ししてた。そして突然、レクターは、ソリアートのこめかみにアイスピックを突き刺す。驚いた顔のベデーリアが見える。いい演出である。
ソリアートは目が見えないと訴えて、恐怖のためか笑っている。ベデーリアは、アイスピックを抜き、ソリアートはテーブルに突っ伏す。レクターは冷静に、論理的には君がソリアートを殺したと言う。
やっとジャック・クロフォードの登場である。彼はウィル・グラハムを追いかけて、イタリア、シシリーにあるパレルモの教会に来ていた。
ウィルは、レクターが話していた妹のミシャから、レクターの故郷のリトアニアに行く。そこで、彼の屋敷に住んでいるチヨを見張る。
チヨが屋敷を出て行った隙に屋敷に侵入する。そこで牢獄に捕らえられている男を発見する。そこにチヨが現れる。彼は自分がハンニバルの友人であると話す。その男はハンニバルの妹を食べた男だった。彼は男を逃すが、男は戻ってきてチヨに襲いかかる。そしてチヨは、頸動脈に折れた動物の骨を指して男を殺す。
ウィルは、チヨが殺した男をレクターが死体にすると同じように蛾の成虫に見せかけて死体を飾る。

なんだか死体の飾り方は、羊たちの沈黙になんだか似ている。ただ、蛾が成虫になった自信が変身して変わる象徴だ。

ハンニバル・ライジングのストーリーはなんだか薄ら覚えである。確かにハンニバルの叔母は日本人で、小さい頃に武道を教わったのは確かだが。

カッポーニは、イタリア、フィレンツェの歴史家、政治家である。トスカーナの文化運動の中心でもある雑誌L'Antologiaを刊行している。そう意味でこの劇中では、フィレンツェの考古学の学問的な集合体であろう。

パンチ・ロマーナは、タイタニックの最後の航海で一等船客のための最後のディナーに振る舞われたカクテルである。

Aperitivo アペリティーボ

時間は少し遡る。レクターがバルチモアを発った後である。シーズン2の登場人物の再集合である。
チルトン博士は生きていた。彼は弾丸で撃ち抜かれた顔を整形して、レクターの被害者たちを尋ね回る。
まずは、メイソンの所に行って協力を求めるが、素気無く断られる。ブルーム博士が骨盤骨折で矯正されている病院も訪れるが、当然のごとく断られる。
ウィルの所にも訪れ、病院に入院して治療しないかとまで彼に提案する。彼は本当は、ウィルを餌にしてレクターを捉える魂胆である。当然ウィルは断るのであるが。
ジャック・クロフォードは、妻のベラの看病をしていた。彼もレクターから受けた怪我から回復していた。そしてベラが、亡くなりそこにブルーム博士が訪れる。
ベラの葬式にはウィルも訪れる。ジャック・クロフォードは送られた花束のメッセージをウイルに渡す。それはレクターからの手紙だった。
ウィルの所にブルーム博士も訪れるが、一人にしてくれとブルームを拒む。彼には、となりにアビゲイルの幻影がいたのである。
ブルーム博士とメイソンは最終的にレクターを捉えることで協力し合う。そしてブルームはレクターを捕まえるヒントを持っていた。彼は名前を変えても彼の料理の趣向は変わらないことを。
メイソンは密かに、レクターへの復讐を考えていた。彼を捉えて食べることを。

チルトン博士は、犯罪学の精神科医である。バルチモワにある精神病院に働いている。チルトンは、彼の患者であるハンニバル・レクターに執着して、ジャック・クロフォードに依頼してクラリス・スターリングを会わせる。彼らの会話は、レクターの許しなく記録されていた。

メイソン・ヴァージャーは、レクターに襲われて唯一助かった男。大金持ちであるが、少年たちに性的ないたずらをしていた。彼は助かったが、顔をひどくえぐられて、整形してもまだ醜く変形していた。

Contorno コントルノ

ウィルは、チヨとともに列車にのりフィレンツェに向かう。彼らはそれぞれに、レクターに影響されながら、レクターに会う理由が異なっていた。チヨはウィルを誘いキスをするが、彼の油断に乗じて、列車から突き落とす。彼はぼんやりとした意識のなかで黒い鹿を見る。
アラーナ・ブルームは、レクターの趣向からフィレンツェで毎週バタール・モンラッシェ2002と白トリュフを現金で買うブロンドの夫人が入る情報を得る。
ジャックは、パッチ刑事に誘われてフィレンツェにやってくる。ここはなく妻ベラときた思い出の地である。彼はフィレンツェの川にベラの骨を散骨し、結婚指輪を投げ捨てる。
パッチ刑事はフェル博士を訪ね、そこで出会うのはレクターである。二人の行方不明者について訪ねるのだが、レクターは知らないと言う。パッチ刑事は、レクターを見つけ警察ではなく、メイソンに連絡して懸賞金をもらう交渉をする。
レクターは、家に戻りベデリーアにパッチ刑事が訪ねてきたことを話す。そしてベデリーアは、ハンニバルに彼が捕まることを考えているのだろうと話す。
メイソンと交渉を済ましたパッチ刑事は、再度レクターのいる工房を訪れる。パッチ刑事は、パッチ家に伝わる考古物を持ってきた。レクターも彼に、パッチ家の暗殺者が吊るされたレリーフを見せる。そこには、内臓が腹からでて吊るされているものだった。レクターは、パッチを捕らえ、腹を割いて窓から突き落とし絞首刑を実行する。
その窓の下にジャック・クロフォードが立っていた。
ジャックはレクターを発見して家に入る。そしてレクターとジャックの肉弾戦が始まる。ジャックはレクターの足に碇の爪を刺し深手を負わせる。レクターは次第に追い詰められていく、そして窓枠に腰掛ける。ジャックはレクターを窓から突き落とすが、パッチ刑事の死体につかまりながら下に降りて、よろよろとしながら逃げる。

シーズン3ではレクターの殺しのシーンが多い。そのなかでも今回はなかなか残酷である。そして、その死体を使って逃げるとは。非常にスリリングな展開である。
シーズン2で見たレクターとジャック・クロフォードの肉弾戦の再開である。彼らの戦いは迫力あっていい。演出もカメラワークもすごい。

ここでハンニバルがパッチ刑事について話しているパッチの暗殺事件は、Pazzi conspiracyである。ルネッサンス時代フィレンツェを統治していたメヂチ家を暗殺しようとした事件である。メヂチ家のロレンッツオは生き残り、兄弟のジュリアーノは死んでいる。陰謀が失敗に終わりメヂチ家の権威は強くなり、パッチ家はフィレンツェが消えた。レオナルド・ダ・ビンチのパッチ家の絞首刑のスケッチが残されている。

コントルノは肉や魚料理につけ合わせる料理

Dolce ドルチェ

レクターは負傷を負いよろよろとフィレンツェの街を逃げていく。家にたどり着きベェデーリアに治療してもらう。
パッチの遺体がが救急隊に回収されると同時に、ジャックの前にウィルが傷だらけの顔で現れる。

メイソンの家では、メイソンのシェフ、形成外科医兼マッサージ師であるコーデルが、メイソンにレクターの料理方法を提案する。レクターを丸焦げにして北京ダックにすると話す。"イメージが出るのだが、この描き方は本当にグロテスクだが、非常に凝っている。"
メイソンは、マーゴの子宮まで摘出させていた。そして彼は、メイソンの精子とマーゴの卵子を使って子供を作ろうとしていた。メイソンに命ぜられるまま、マーゴはブルーム博士と関係を持つ。"ブルーム博士の子宮を使って子供を作るつもりなのか。映像はより過激にシュールな方向になっていく。"

ベデーリアは、麻薬を打って薬でぼんやりしている所にウィルとジャックが訪れる。
彼女に、レクターはどこかと尋ねるが、彼女はフェルの妻だと答える。ウィルはベデーリアだと問い詰めるがぼんやりしてフェルの妻と答える。"レクターが逮捕された時のことを考えて、彼女は、薬によってマインドコントローを受けていたと思わせるために薬を打ったみたいだ。"
ウィルは、ジャックをおいてどこかに立ち去る。

レクターは、ボッティチェリの絵画の前で座っているとそこにウィルがあわられる。彼はレクターの横に座る。彼はレクターを、やっと会えた親友のような顔で見る。そしてウィルは、2人を生まれながらに体がつながった双子とまで言う。そして我々は死ぬまで分けることができないと言う。
ウィルはレクターにマインドコントロールされているのだろうか??と思ってしまうのだが、

2人が広場を歩いているところをチヨが屋根の上からライフルを持って監視していた。ウィルが隠し持っていたナイフを出した時にウィルの肩を撃ち抜く。レクターは、ウィルの傷を手当てしながら、大きなテーブルの端に座らせて縛り付ける。

ジャックは、レクターの居所を探して手がかりの殺されたサリアートのアパートに行く。部屋に入るとクラシック音楽がかけられていてウィルが座っている。レクターはテーブルの下に隠れていて、ジャックを襲う。気が付いたジャックは同様に座らされ、点滴で鎮静剤を打たれている。
レクターは昔のことを持ち出し、ジャックからウィルの精神分析をしろと言われたからといって、それでは二人でウィルの脳を見てみようと言って電ノコでウィルの額を切り始める。ウィルは血まみれになりながら意識が朦朧としている。

2人は、レクターとウィルは、豚の肉と一緒に逆さに吊るされてメイソンのムスクラットファームに運ばれる。

この作品は、巧妙にストーリーが練られていて最後に見せ所がある。ここまでいくのかと思ってしまう。そしてレクターだけでなく女性が活躍する。
次第にイメージ映像がどんどん過激になり、時間を長く取っている。CGは素晴らしいが行き過ぎは見ているものを慣れさせ冗漫的である、退屈でもある。
このシリーズでは、フェル博士は捕らえられて、体の一部を食べられていたが、実際に彼が死んだかどうかわからない。

Digestivo ダイジェスティヴォ

前回メイソンのムスクラットファームにウィルとレクターが運ばれたが、その前の出来事から始まる。
イタリアの警察を装ったギャングが侵入してきて電気のこぎりでウィルを頭を切っているレクターとウィルを捕まえ連れ去る。
残った椅子に縛られたままジャックは、彼らが警察ではないことに気づく。殺されそうになるところでチヨがギャング二人をライフルで殺す。
チヨは、レクターが運ばれた先をジャックに聞く。そしてジャックが逃げることができるように銃を渡す。

ムスクラットファームに連れて行かれた、ウィルとレクターは、メイソンから恐ろしい計画を聞く。まずウィルの顔の皮を剥ぎそれをメイソンに移植し、
その顔で、レクターを食べるというのだ。ウィルはその計画を聞いて、近づいてきたコーデルの頬を噛み切る。

レクターは豚と同じようムスクラットファームの刻印を背中に押され、豚小屋に捉えられる。そこにブルーム博士が現れる。
ウィルを助けられるのは、レクターしかないと言う。レクターを逃す代わりにウィルを助けることを約束させる。

ウィルは、コーデルによって顔を剥がれる寸前出会った。そしてメイソンは麻酔で眠っている。
ブルーム博士とマーゴはその隙に、マーゴとメイソンの代理母を探す。そして巨大な豚が寝ているを発見する。
実はメイソンは、マーゴと自分の子供を豚の子宮で育てていた。二人は豚の腹から、子供を取り出す。

メイソンが起きた時に顔を見るとその顔はコーデルだった。メイソンは顔の皮を剥ぎ取られ、メイソンの顔の皮で覆われていた。
そこにマーゴとブルーム博士が現れ二人でメイソンを、水槽に押し込み殺す。水槽に落とされたメイソンにウツボがメイソンの口の中に侵入する。

レクターはウィルを家に連れ帰った。チヨはそこでライフルを待っていた。
家に帰れるか?と聞くとレクターと同じようにもう帰れないと答える。 私を監視するかとレクターが聞くと、ある野獣は監視が必要だが、檻の中に入れるべきではないと答える。
どうして私を追うのか、それは誰への忠誠なのかとレクターが聞く。するとチヨは、自分でもレクターでもなくレクターの妹のミーシャだと答える。チヨは、レクターにミーシャを
食べたのかと聞くと、レクターは食べた、しかし殺していないと答える。そしてレクターはチヨにふさわしいのは、元素周期表で鉄と銀の間であると話す。

ウィルは眼が覚めると自分の家のベッドに寝ていた。レクターが現れ、二人のセッションが始まる。ティーカップの話が始まる。ティーカップは壊れた。もう戻ることはないとウィルは答える。
I have discovered you there, Victorious.レクターは歴史上の出来事を引用して、レクターとウィルの出会いを語るが、もうウィルにはレクターに対する気持ちはないときっぱり答える。
もうレクターを探しに行くことはないし、もうレクターのことを考えることはないと答える。

ウィルの家にジャックが警察を連れて現れる。ウィルはジャックにレクターを去ったと答えるが、レクターがジャックを呼ぶ。レクターはウィルの家の裏でジャックを待っていたのである。
レクターは、ジャックについにチェサピーク・リッパーを捕まえたと答える。ジャックはレクターに君を捕まえたんじゃない、君は自ら降伏したんだと言う。そしてウィルが聞いている承知で
ウィルに向かって、捕まった理由はこれでウィルは自分の入る場所がわかるしいつでも会えると話す。

レクターとチヨの会話はかなり難しいし、チヨがストーリーの中でどんな存在なのかもわかりにくい。
チヨはレクターに殺されるのではなく捕まって欲しいと思っていると思ったが、最期にチヨの判断は変わる。
そしてレクターはチヨにふさわしいのは、元素周期表で鉄と銀の間であると話す。なかなか周期表を見ても適当な元素は見当たらないが、
意味はもっとチヨは変化すべきであり、もっと強い存在だと言いたいのだろう。これはレクターが小説でクラリスに言った言葉のようだ。

レクターが妹のミーシャの肉を食べた出来事はハンニバル・ライジングに書かれてある。映画も見るとわかるが、実際にはチヨは出てこない。そしてレクターはミーシャを殺して肉を食べた犯人は
すべて殺したように思えたのだが。

ついにテレビシリーズの、レクターが捕まったところでまで終わった。これからはレッド・ドラゴンの章に入る。そしてこれ以降の題名はイタリア料理ではなく、ウィリアム・ブレイクのthe great red dragon の一連の絵の題名になる。

The Great Red Dragon レッド・ドラゴン

ついにレッド・ドラゴンの登場である。ここからイタリア料理の題名がガラリと変わる。
犯人がブレイクのレッド・ドラゴンの絵を見て、龍の真似をして体をくねられすのがいい。そして刺青を背中に入れる。
ツースフェアリと言われてしまうどうして噛み付くための入れ歯を買うのかはわからないが

レクターが捕まって3年後である。ブルーム博士がレクターの管理責任をしている。バタール・モンラッシェ、白トリュフについて、ブルーム博士はワイングラスを持ってレクターと話す。
レクターとブルーム博士がした約束とは?レクターはブルーム博士を殺すと約束したのだったか?
チルトンはレクターに、tooth fairy とうい連続殺人犯について話を始める。自宅で家族すべてを殺す、それも遠く離れた場所で起きている。
レクターは、チルトンに犯人は、ツースフェアリと言うニックネームは、犯人が嫌っていると話す

犯人は満月の晩、血まみれで裸で雪が積もった庭に立っている。

ウィルは結婚して妻モリーと11歳になる義理の息子と静かな生活をしていた。ジャック・クロフォードがウィルの家を訪れ、捜査の協力を依頼する。
ウィルはまたも連続殺人鬼の精神を探る捜査をするのを躊躇するが、妻はここで次の殺人事件が起きるのを聞くよりはいいじゃないかと承諾してくれた。実は、レクターからのウィルに手紙が来ていた。ジャックがウィルのところに来ることを予測し、隠れているな、別の世界は暗く、狂気が待っていると書いてある。

殺人事件は。シカゴのジャコビ家とニューヨーク州バッファローのリード家で起きていた。それも満月の夜に。

ウィルは再び、彼の能力を使ってバッファローにあるリード家の中を捜索する。体に付着したタルカムパウダーについて疑問を持つ。
そして犯人が用意周到に手袋をしていたが、素手で体を触るために手袋を外したことに気づく。ウィルは、It is not my design.と呟く。

ウィルの観察力から、捜査陣は犯人の指紋をリード夫人の目から検出する。ウィルはさらなる犯人の手がかりを掴むために、ジャックに自分がレクターに会うことを提案する。そして、ウィルはジャックに会いに行く。

レクターの独房は、単なる独房でなくてイメージによってどんどん変わる。それがこのシリーズの良いところだ。
単なる独房で全くつまらない設定になっていただろう。

フランシス・ドラハイドは発音が悪そうだが、あまりそのようには聞こえない。ただ、口唇裂口蓋裂があって生まれつき発音が悪いのだろうが、
いまなら口唇裂は綺麗に治るはずなのだが。どうしても願望の問題から、Red Dragon になりたくなって、家族全員を惨殺して、そして鏡を破り、殺した家族を集め鏡を目に置いて、自分を眺める。精神的な問題点がどこにあって、どうしてこんな犯罪を犯す展開になっているのかわかり難い。彼の願望の劣等感と幼い頃の虐待が問題だったのか。このような犯罪を犯すには、本人に本質的な問題があるはずなのだが。作者の設定は確かに面白のだが、なにかしら設定に無理があるようにも思える。

ウィリアム・ブレイクの水彩画のレッド・ドラゴンと太陽をまとう女、The Great Red Dragonが今回のテーマであるが
イギリスの詩人、画家、銅版画家であり、四人のゾアたち、ミルトン、エルサレムなどの「預言書」と称される作品において独自の象徴的神話体系を構築し、特に無垢と経験の歌(The Songs of Innocence and of Experience)の中の虎(The Tyger)がよく知られている。

後でドラハイドがリーバを動物園に行って麻酔がかけてあるトラに触るシーンもブレイクの詩Tygerに関連していることがわかる。

フランシス・ドラハイドを演じているのは、リチャード・アーミテージはホビットでトーリン(Thorin)を演じていた。
彼は非常にハンサムで確かに演じているときの凄みは感じるのだが、劣等感を感じる願望ではないのだが。

...And the Woman Clothed with the Sun 巨大な赤い龍と太陽の衣をまとった女

ウィルは、レクターとこの殺人犯について話し合うのだが。レクターはウィルのことをファミリーと呼ぶ。
そして距離が離れた家族はどうして選ばれたのかを二人で分析する。映像は、あたかも二人が現場にいるようにされ
非常に巧みな映像効果がある。そして現場を選んだ犯人は、高いフェンスがある家を選んでいる。レクターはあたかも犯人を見たように
血まみれで裸で月を見ている犯人を予想している。

回想場面になりアビゲイルが登場。今度はレクターとアビゲイルの話である。レクターの家に操作が及ぶその当日の話である。
ウィルは、今度は、レクターに警察が犯人であることに気づいたことを電話で告げる。以前にレクターが、アビゲイルの父に警察が嗅ぎつけたことをリークしたことがあった。
レクターは、アビゲイルに殺す振りをするから、血しぶきがでる装置を準備している。
"あれ?アビゲイルは死んでいないのか?でもやっぱり死んだはずだが。"

バルチモア精神病院をウィルが出てくるところを3流タブロイド雑誌の記者のフレディ・ローンドに写真を撮られる。

ウィルが、シカゴの被害者のジャコビ家を捜索している途中、犯人が木立の陰から家を偵察していた場所を発見する。
そして木には"中"という麻雀の文字が刻まれていた。麻雀の用語でレッド・ドラゴンである。
ウィルは、3流タブロイド雑誌の記者のフレディ・ローンドに現場で出会う。
彼女は、ウィルの顔写真とレクターの顔写真を並べ、今回のツース・フェアリの事件を記事に載せる。

犯人のドラハイドはその記事を読む。
リーバは、盲目で同じ会社のフィルム現像の暗室で働く女性。ダラハイドは、赤外線フィルムを使って犯罪現場を撮影したいと思っていた。
そしてリーバが盲目で現像フィルムを見ることができないことも安心した。リーバが帰る時にダラハイドは、声をかけてリーバを送る。そして二人は親しくなる。

ジャック・クロフォードが今度はレクターを訪れる。
そしてウィルについて話し合うのだが、ジャックはウィルを犠牲にしても犯人をあげたい意気込みである。
ウィルの中にレクターが住み着いて、以前以上に彼の能力が冴えていると話す。

ウィルは妻のモリーに電話をして様子を伺う。しかしその夜、夢の中でウィルは犯人になって妻を殺す夢を見る。
恐ろしくなって目がさめるウィルであるが、同時にレクターの独房にレクターの弁護士を偽ってドラハイドから電話がかかってくる。

原作や、レッド・ドラゴンの映画では、ジャック・クロフォードも、リーバも白人だった。
今回はアメリカン・アフリカンが演じている。人種のバランスを考えてのことだろう。
ウィル、レクター、ブルーム博士、そしてジャックの思惑が交錯する。非常に複雑な人間関係を上手く描いている。

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...And the Woman Clothed in Sun 巨大な赤い龍と太陽の衣をまとった女

題名の絵こそが、ダラハイドがコピー持っている題名の絵である。間違い前話の題名が、ダラハイドが持っている絵の題名である。
実は、原作のトマス・ハリスが二つの絵を間違って小説に書いている。ただ、もともとの間違いは、ブルックリン美術館が名前の表記を間違えたようだ。
正解は、Woman Clothed in Sunと最後にあるのが、本当はレッド・ドラゴンの背中が描かれていて、Woman Clothed with the Sunと最後にあるほうが、レッド・ドラゴンが中に飛んで頭を下げて、女性を見ている絵である。
レッド・ドラゴンは、7つの冠をつけた頭を持ち、10の角がある。そして尾は、天国の3番目の星を引っ張り、地上に投げている。

ダラハイドは、巧妙に刑務所の電話回路に入り込み、レクターと話すことができた。レクターに憧れていることなどを話す。レクターはダラハイドに、君は何になりたいのかと聞く。そしてダラハイドは自分はthe great red dragonになりたいと話す。
ダラハイドは、リーバを動物園に連れて行き、麻酔がかけられた虎に触らせる。そして彼女と夜を共に過ごす。
ダラハイドには、リーバがあたかもレッド・ドラゴンと一緒に描かれている太陽の衣をまとった女であるかのように思う。

ウィルは、再度レクターに会う。レクターは犯人から電話があったことを隠す。
レクターに中の文字について聞くと、それは当たるという意味だと答え、レクターはウィルに正確な情報を伝えない。
ウィルは麻雀でレッド・ドラゴンの呼ばれると答える。すると、レクターは、ウィリアム・ブレイクのthe great red dragonの絵について教える。

ウィルは、ベデーリアの講演に出席する。ベデーリアはレクターの事件を自分の解釈で解説している。ウィルは、ベデーリアに嘘だらけだと迫るが、もっと話がしたいならアポイントを取れとウィルに告げる。
ベデーリアがレクターとイタリアに行く前の回想に入る。ベデーリアは患者に襲われて、そこ居合わせたレクターが助けてその患者を殺してしまった出来事である。
事実は、レクターから紹介された患者を診察中に、ベデーリアは自分の欲望?がなんであるか自覚したのである。
患者ニール(ザッカリー・クイントが演じている。ヒーローズのサイラー、スタートレックの新しいスポックである)が、喉を詰まらせて息ができなくなった時に、
口にあるものを取り出そうと手を入れるが、衝動的にその手を食道の奥まで入れて患者を窒息死させてしまう。
ベデーリアは、ウィルにレクターに、殺人者と同じ心を持つと暗示されたが、本当は、ウィルの強い正義感による行動がそうさせていると話す。
そして、弱いものを救おうとする心ではなく、弱いものを潰してしまおうとする欲求も必要だと話す。

レクターは、チルトンの事務所に電話して巧妙にウィルの住所を聞き出す。

ウィルは、レクターに言われたウィリム・ブレイクの原画を見に、ブルックリン美術館を訪れるが、その前にダラハイドが来ていて、原画を食べてしまう。
ウィルはダラハイドを目撃するが、先に襲われれ逃がしてしまう。

レバの金色に輝くイメージは、ブレイクのthe great red dragon and the woman closed in sun の女性が輝いている絵を題材にしている。
巨大な赤い龍と太陽の衣をまとった女の絵は、ブルックリン美術館が実際に所蔵している。
次第にレクターの深く暗い策略の中にウィルは嵌っていく。
ベデーリアのウィルに対する言葉は、弱いと思えた人間にも躊躇なく殺したほうがよいというアドバイスなのかもしれない。

...And the Beast from the Sea 巨大な赤い龍と海から上がってきた獣

ウィルは犯人であるダラハイドを取り逃がしてしまう。そしてジャックと話し合い、まだ次の家族の標的がわからないと話す。
ダラハイドは、リーバの存在が心を惑わせていた。レクターに再度電話をして、どうしたらよいかを聞く。
もうダラハイドの中にグレート・レッド・ドラゴンがいると話し、次のターゲットのファミリーはウィルの家族だと言う。

ダラハイドは、リーバにこれ以上付き合うことができないと話す。

ダラハイドは、まずウィルの家の犬たちを病気にさせる。そして満月の夜、家に侵入する。
物音に気付いたモリーはいち早く息子の を起こし家を出て車の近くにいるように指示をする。ダラハイドをやり過ごし、モリーは二人で走って逃げる。
通りかかった車を止めるが、ダラハイドも追いつきて、止めた車の運転手を射殺する。モリーたちは車に乗り、逃げるが途中ダラハイドにモリーは背中を撃たれる。
ウィルは病院に駆けつける。そこにはジャック・クロフォードがウィルの義理の息子といた。

ダラハイドは自分の失敗を攻め、あたかもレッド・ドラゴンに責められているように、自分を自分で殴る。

ウィルは、レクターに会い、家族が襲われたことを話す。するとレクターは、自分がウィルの家族を襲うように指示したことを明かす。
ブルーム博士とジャック・クロフォードは、レクターが犯人と電話していることを知り、逆探知をする策をとる。
しかし、レクターは話の途中に、彼らがこの電話を聞いていることを教える。

Blakebeast1bg.jpgThe Number of the Beast Is 666

ウィルとベデーリアの会話
ウィルは、ベデーリアのカウンセリングを受ける。彼は、毎晩のように、レッド・ドラゴンになって妻を殺すを夢を見ている。
ベデーリアは、レクターは、ウィルに家族を作る3年間を与えたが、彼には、その作り上げた家族を壊す自信があったと話す。
ベデーリア自身もレクターから、いつか彼の手で食べられるのを覚悟している。しかし今彼は独房にいるので大丈夫だと話す。
彼は、ベデーリアに、レクターが、自分を愛しているか尋ねる。そしてウィルも彼を考えると心を痛めるかと尋ねるのである。
ウィルは答えないで黙って考えている。
ジャックとレクターの会話
もうウィルは、恐れや親切などの感情では行動を左右されない。とレクターはジャックに答える。ウィルは何を考えても自由であると。
彼は、神の羊になり、我々(レクター、ジャック、レッドドラゴン)を神の怒りから隠してくれると話す。
彼の怒りは、過ちを犯すものに向けられ、処罰は、レッドドラゴンよりも厳しいと。封印は解かれたのであると話す。
そして羊はライオンになり、偉大な怒り日はやってくるのである。
レクターはジャックにその時に、立ち向かえるかと尋ねる。そしてすべての神は犠牲が必要であると話す。
チルトン博士とレクターの会話
フレデリック・チルトン博士は、レクターが学会に発表した論文について怒っていた。自分が先に発表したレクターに関する論文に対して、レクターが意義を唱え論破したのである。
最後に、チルトンは、レクターに関する本でベストセラーになった続編を書いたことを話し去っていく。

ウィルは、レッド・ドラゴンを誘き出すために、3流タブロイド誌のフレディ・ローンドを利用して記事を書かせることにする。
そしてチルトンも同席させ、レッド・ドラゴンのゲイであるかのような侮辱を加えて記事にさせた。そこにはウィルがチルトン肩に手をかけた写真を載させる。
ウィルにも、チルトンにも護衛がついたが、チルトンが狙われ誘拐される。そして唇を噛み切られた後に、車椅子に乗せられ全身を焼かれる。

今までの題名はブィリアム・ブレイクからの絵の題名である。ジャックとレクターの会話に出くる羊は、当然映画の羊たちの沈黙と関連しているのだが。羊は黙示録にでてくる神の意味である。
レクターが言いたいのは、ウィルが神の羊となって罪深いレクターやレッド・ドラゴンを救うということなのか。。
そしてジャックもである。ただ、神の羊の怒り(これは本当の神?ウィルではないのか?)はレクターにもジャックにもレッド・ドラゴンにも降りかかりそうである。

Lamb of God イエス・キリストを表している。これは、また彼の犠牲的な自身の献身、いけにえを表すこともある。またライオンのような羊は、殺害された後に勝利をもたらすために現れるがことが黙示録に何度も現れる。

The Wrath of the Lamb 神の羊の怒り
リーバは、ダラハイドに家に連れて行かれる。リーバは愛しているというが、ダラハイドは自分がレッド・ドラゴンであることを告白する。
ダラハイドはリーバと一緒に焼け死ぬと話し、家の鍵を自分の胸にかけてショットガンで自分の顔を打つ。リーバは、炎に包まれた家から逃げ延びることができた。
レッド・ドラゴンだったダラハイドが死んで、ウィルの監視は解かれる。アパートに帰ったウィルはダラハイドに捕らえられる。ダラハイドは死んでいなかった。
ウィルはうまくレクターの言葉を借りて、ダラハイドとレクターを合わせる計画を練る。
ウィルはジャックにレクターを連れ出し、彼を囮にする作戦を立てる。それを聞いた、ベデーリアとブルーム博士は恐れおののく。レクターが脱走する可能性が高く、彼女らを追って殺しに来ると思ったからである。
レクターは、バルチモアの州立病院から一旦警察の保護下に置かれるようになる。そしてウィルと車で護送中にダラハイムが襲い、レクターを逃す。ウィルも一緒にレクターと失踪する。
ウィルとレクターが逃げた別荘には、ダラハイドも来ていた。
ウィルと、レクターは二人でダラハイドを倒す。傷だけになったウィルとレクターは断崖の前に二人で立つ。
ついにレクターが予感した神の羊の怒りである。ウィルはジャックを裏切り、レクターを逃す。そして最後はレクターを道連れに断崖から身を投げる

原作や映画のプロローグに出たダラハイドの子供頃からの日記は今回のテレビシリーズはでは重要視されていない理由がやっとわかった。
ウィルはダラハイドの幼少期の心の傷を利用せず、レクターの言葉をかりてダラハイドを操るような展開にしたからである。