ベルセルク考察

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ベルセルク考察

原作:三浦建太郎
1989年10月号より不定期に連載開始して、今ではもう30年近くなる。なんと広大で長く連載されている漫画なのであろうか。僕もこの漫画読み始めて20年近くなるが、話がゆっくり進むので読むのをやめたり、また開始したりと断続的に読んでいる。

作者の完全主義が読めば読むほどわかる。特に、見開きのページの絵のすごさは息を飲むくらいの芸術性がある。ガッツの野生なほどの荒々しさと、グリフィスの荘厳で涼やかな美しさの対照を作り上げているのは、絵だけでなくそのキャラクターの内面からも素晴らしい出来である。

題名のベルセルク(ノルウェー語: berserk)とは、北欧神話・伝承に登場する、異能の戦士たちである。古ノルド語やアイスランド語ではベルセルクル (berserkr)、英語ではバーサーカー (berserker) と言い、日本語ではしばしば狂戦士と訳される。
軍神オーディンの神通力をうけた戦士で、危急の際には自分自身が熊や狼といった野獣になりきって忘我状態となり、鬼神の如く戦うが、その後虚脱状態になるという。この忘我状態のベルセルクは動く物ならたとえ肉親にも襲い掛かったので、戦闘ではベルセルクと他の兵士は出来るだけ離して配備し、王達もベルセルクを護衛にはしなかったという。

舞台は中世。魔法があり、怪しげな世界が信じられている時代。そして国々が群雄割拠しながら、イスラム風なクシャーン帝国が王国に脅威をもたらす時代である。

真摯な友情と愛情を描いているのだが、世界は残酷で人の命の重さは非常に軽く、虐殺などが当然に行われている。そして魔界の怪物たちが暴れ回る。ただ、ガッツの求めるものはキャスカの安全と、グリフィスに対する復讐だけである。

グリフィスとガッツの関係を理解するのが難しいのだが。
おそらくグリフィスはガッツに恋をしていた。特別な気持ちがあったのである。それは女性的な独占欲だった、しかしガッツは去ってしまったので、グリフィスは無謀な行動に出てしまったのではないだろうか。そしてグリフィスの不幸な顛末が、運命の蝕を迎えることになる。

グリフィスの転生、受肉
グリフィスが持っていた真紅のベヘリット、覇王の卵がゴッド・ハンド4人を現世に召喚した。
断罪の塔で起きたことは少しわかりにくいが、グリフィスが受肉(現世にもどること)だろう。これを助けるのは、断罪の塔の地下で一人でひっそりと死体と一緒に暮らしていたものである。彼は、彼を囲む世界を捧げることで、完璧な世界を望んだのである。しかしその人間の姿は、なぜか大きなベベリットになっているし、そこにグリフィスとキャスカの子供らしきものが合体して、グフィリスの受肉(現世に戻る)を実現するようだが。その時に子供もグリフィスの体の中に入ったようだ。

ゴッド・ハンド
216年周期で真紅のベヘリット「覇王の卵」によって人間から転生した、幽界の最深奥に存在する「何か」の意思を執行する存在たち。「守護天使」とも呼ばれる。すべての使徒を統べ、数々の超常的な能力も誇っている。普段は巨大な思念体として幽界の深層の各々の局に漂っているが、ベヘリットが発動すると異空間をともない現世に召喚され、「降魔の儀」を行って人間を使徒に転生させる。1000年に一度ゴッド・ハンドの1人が受肉し、現世に出現する。

受肉したグリフィスの偉業
断罪の塔で受肉したグリフィスは、ゾッドら使徒を配下として新生鷹の団を率い、ミッドランドを蹂躙するクシャーンに対し解放戦争を挑んだ。
クシャーン帝国のガニシュカ大帝は使徒の一人であったが、グリフィスらに敗れそうになり、自ら人工的に作ったベベリット、魔子宮の力を借りて巨大な怪物(終わりの魔獣)になる。しかし大きな大木のようになリ、グリフィスは髑髏の騎士の力を借りて、幽界の扉を開けて、現世の中に魔物たちが解き放たれる。


髑髏の騎士の秘密、髑髏の騎士の正体は?
髑髏の騎士はおそらく、あのミッドランドの昔の王ガイゼリックだろう。妖精とも関係があるのはまだ分からないが。
ガイゼリックは、いつも髑髏を模した兜をかぶっていた。ここは、髑髏の騎士らしいのだが、忽然と現れて、国々を平定した。 これは、髑髏の騎士も何らかの魔力によって現れたのかもしれない。

伝説の覇王ガイゼリック
言い伝えでは、1000年前に大陸全土を掌握した伝説の覇王・ガイゼリックが建国した国家。その所業を見かねた神が遣わした5人あるいは4人の天使が雷と地震によって都を一夜にして跡形もなく消し去ってしまった。その後に再建されたものが現在のミッドランドとされている。天変地異により地中へと没した都は、死都(ネクロポリス)として「再生の塔」地下にそのままの形で眠っているという伝説もある。
この話からは、神が遣わした5人あるいは4人の天使はどう考えても ボイド、スラン、ユービック、コンラッドだろう。

ガイゼリックにより幽閉され拷問を受けていた賢者が、民衆に強いた圧政などガイゼリックの罪を神に訴えと...書かれているか原作には、このくだりはないのだが、

もう一人の鷹の団の生き残りリッケルトはきっと今後重要な鍵を持ってくるだろう。
妖精パックは、今後どんな意味を持つのだろう。おそらく作者が最初に考えたストーリーはこんな大きなものでなく、妖精パックと途方もなく強い戦士、ガッツだけだったのだろう。それにしてもガッツ、キャスカたちが向かう妖精郷には何か大きな意味があるのだろう。

ガッツとキャスかの関係はどうだろうか?当然キャスカが正気を取り戻して幸せになってほしいものだが。


現時点でガッツ、キャスカ 、魔女シールケ、パック、ファルネーゼ、セルピコ、イシドロ たちは、キャスカを守るため、パックの故郷である妖精郷を目指す。

かつて髑髏の騎士が着用していた狂戦士の甲冑は、ガッツに大きな力を与えるがしかし、自分を忘れ周りのものを破壊し、自分をも破壊するものであったが、魔女シールケの助けをかりてかろうじて自分の意識を保つことができている。


今後のベルセルク
ファルコニア、千年帝国の鷹(ミレニアム・ファルコン)を作ったグリフィスが目指すものは何か、なぜ使徒たちは受肉したグリフィスに従うのか?
生贄の烙印を刻まれた二人は、どうしてまだ助かっているのか

おそらくグリフィスとキャスカの胎児は、グリフィスが受肉をした時に、グリフィスに取り込まれたが、これには何の意味があるのか?今後の展開の鍵になるのか?

ガッツは、キャスかを守るために、妖精郷を目指すが、そこには何があるのだろうか。

グリフィスとガッツはいつ対決するのか?

グリフィスとガッツの関係はどうなるのか、
ゾッドと髑髏の騎士は、


登場人物
ガッツ (Guts)
パック (Puck)
キャスカ (Caska)
ファルネーゼ (Farnese)
セルピコ (Serpico)
イシドロ (Isidro)
グリフィス (Griffith)  ゴッド・ハンド闇の翼フェムトへと変貌
ゾッド (Zodd)
髑髏の騎士 (Skull Knight)

悪魔、使徒、魔女、
精霊、人魚、
巨鬼(オーグル)、獣鬼(トロール)
法王庁と邪教
天国、神、
五人のゴッドハンド:ボイド、スラン、ユービック、コンラッド、闇の翼フェムト

ベヘリット
覇王の卵ゴッド・ハンドに転生する資格がある者のみが手にすることができる、真紅のベヘリット。216年に一度現世に出現し、生贄と自らの肉体を引き換えにゴッド・ハンドへと転生させる。覇王の卵の呼応時には日蝕をともなう。

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