僕だけがいない街 Netflix配信 ドラマ 2017

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僕だけがいない街 2017僕だけがいない街 Netflix配信 ドラマ 2017

監督: 下山天
原作: 三部けい
出演: 古川雄輝, 優希美青, 柿原りんか, 戸次重幸, 黒谷友香

再上映、リバイバル
悟の持つ特殊能力。悟の身近に何か「悪いこと(事件・事故等)」が迫ると発動し、1~5分程の時を遡るタイムリープが起こる
これは今までのタイムトラベルの特別な設定の中ではものだ。

漫画を読まずに、映画を見てから、このドラマを見た。なるほどやっと僕だけがいない街の意味がわかった。
タイムリープとシリアルキラーとの戦いが中心に描かれているんだが、中心はシリアルキラーとの戦いの方だ。

子供の頃にあった同級生を含んだ連続幼児誘拐殺人事件は、悟が成人してからやっと犯人の影が見えてきた。そのため母が犠牲となってしまった。
悟はタイムリープして、事件が起きる前に戻る。

でもよく考えてみれば、このタイムリープ現象は、人に役立つために起きている。
直後に起こる悪いことの原因が取り除くまで、その直前の場面に何度もタイムリープしてしまうとういうことだ。
つまり母が殺されたのは、この原因が取り除くまで、その直前の場面にタイムリープするのである。そしてその因果は、悟の小学校時代に戻ることになる。

まてよ、本当はこの法則にのっとるなら、母が殺されないようにするには、母が犯人に気がつかなければよかったので、あのモールに行かなければよかったことになるのだが。
でも母が犯人のような人を見かけたから子供が助かっているので、その場面は避けられない事実なのである。
すると犯人が捕まらなければいけなくなる。ということで、悟が犯人の手がかりを握るためには小学校時代に戻らなければいけなかったとうことになる。

でも悟はいつ、そのタイムリープの能力を持ったのだろうか? ここで言うタイムリープは精神だけが過去や未来に飛ぶことだろう。人間や物質が過去や未来に行くのはタイムトラベルというのだろう。
悟が小学校時代に持っていれば、その時に事件は未然に防げたのに? あれ? 悟がいつタイムリープの能力を持ったかは問題でない、持った時点でいつでも過去にいけるので。つまりいつ持ったかは問題にならないのだ。

もう一つこのストーリーも過去は変えられるものということである。悟が何かをすることで過去は、未来はどんどん変化している。

最終的には悟は同級生や身近な友達は、事件から巻き込まれずに済んだ。しかし悟が犠牲となるのである。
これが実際には悲劇的であるが。
でもこれでは、いままで、人ためにタイムリープを繰り返して努力してきた悟は、不幸でしかない。当然このタイムリープは運命をよくする方向変えるために悟に働きかけているのだとしたら、
悟に幸せがこないのがおかしいのである。(映画版では悲劇的に作られているが。これは有名なタイムループにはまってしまう映画のドーニダーコやバタフライエフェクトに近い結末なのだが)
つまり悟は、犯人と戦う運命にあったのだ。じゃ、誰が悟にその能力を与えたのか。それは犯人の犯罪行為が許せない神だったのか、それとも犯人に殺された犠牲者の力だったのか。

最後に、悟は、植物人間状態となって目覚めた時には、タイムリープの能力が消えていた。それは悟にとっては、結果的にプラスマイナス0になっているのか。それとも幸せを掴んだのか。
つまり彼は、眠っていた15年を失っても、人生は2度繰り返しているの、チャラだし。ちゃんとすばらしい友人を得たし、素敵な女性を見つけたのである。

だからこそ最後のセリフがいいのである。
眠っていた15年間僕は一人ぼっちでなかった。空白を埋めてくれた仲間たちがいた。それは他のどんなことよりも誇らしくて自分の中で眩しく輝いている。
そこに刻まれた時間こそ僕の宝物なのだ。爆だけがいない街。
そして雪の中に残った二人の足跡がいいし、未来は常に白紙だという言葉がまたいいね。

映画よりずっと心に染み渡る話である。

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