秘密 THE TOP SECRET 2016

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THE TOP SECRET秘密 THE TOP SECRET 2016

監督: 大友啓史
原作: 清水玲子
出演: 生田斗真, 岡田将生, 吉川晃司, 松坂桃李, 織田梨沙

日本のSFサスペンス映画としてはなかなかのレベル。荒唐無稽なSFではあるが、しっかりとしたサスペンスがある。ただ話の流れとして、僕にとって致命的な欠点は、彼らが発見した秘密がそれほど恐ろしくないこと。最後に青木に希望を与えた犬の脳の記憶の方が逆に恐ろしいと思えてしまうことである。

鈴木が自分の命と引き換えにしてまで、守りたかった最大の秘密は、貝沼が連続殺人鬼になる動機を明かしたのである。
貝沼が第九の存在を知って、その後犯罪を犯し、最後に薪に伝わるように最後に自分で独り言を行って死んでいく。それは、僕には全く恐ろしいものではないのだが。彼は異常犯罪者であって、自分の犯罪の動機を誰かのせいにしたかっただけである。それは何か論理性がそこに存在する。だから犯罪のプロ、プロファイラーの集まりの特別捜査機関、第九のメンバーに取ってそれほど恐怖となるものではないと思うんだが。
逆に最後の犬の脳の映像が、青木に希望を与えたのだろうか?盲導犬から見た視点では、人間は本当に幸福そうである。人間は本来悪ではないと言いたいのだろうか。ただ、絹子は過去には盲目の同級生の男児と仲良く笑っていたのに。最後は、彼を残虐な手段で殺している。つまり、平和に幸福に思える人間の中に狂気が存在していることの方が、本当は恐ろしいのではないか。

貝沼と絹子の関係がおぼろげにはわかるが、映画の中ではあまりにぼんやりとしていてじれったい。三好雪子は女性検死官ということだろうが、あまりに感情に流されていてプロのように思えない。

斎藤純一郎 役のリリー・フランキーは本当に飛んでいて、こういう役はうってつけである。

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