沓掛時次郎 1961
監督: 池広一夫
原作: 長谷川伸
出演: 市川雷蔵, 新珠三千代, 杉村春子, 志村喬,
一宿一飯の渡世の義理から、溜田の助五郎に頼まれて時次郎は三蔵を襲うことになる。三蔵の女房おきぬを奪うための襲撃としるや、助けようとするが助五郎の一味に殺されてしまう。三蔵は死に際に、時次郎に女房おきぬと息子の太郎吉を託す。
助五郎たちに襲われる前に、おきぬと太郎吉を助けた時次郎は、おきぬの父のいる足利宿に向かう。
ストーリー的には
僕には一宿一飯の渡世の義理がわからない。これだけ義理人情に厚い時次郎が、どうして悪党かもしれない助五郎のところに世話になるか全くわからない。もしも正義感がそれほど強いなら、信用できない親分のところに世話になることを避ければいいわけである。いつもこの股旅ものにはこの矛盾がいつもある。
女房おきぬと太郎吉を助けながら、おきぬに恋心を抱き、太郎吉を息子のように思いながら、最後は太郎吉を祖父の元に残し去っていくシーンは、シェーンを思い出す。原作が、1928年で、シェーンが1953年の作品であり、この映画が1961年の作品であること。そして映画が原作をすこし変えていることからも、シェーンを意識したのはよく分かる。
市川雷蔵のヤクザ姿もいいが、 新珠三千代とコンビの流し姿がかっこいい。新珠三千代の面長ななんとも言えない特徴のある顔も魅力的である。しかし脇役の杉村春子や志村 喬がいい味を出している。
橋幸夫の歌はやっぱり余分とは思う。
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