四十九日のレシピ 2013

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四十九日のレシピ 2013

監督: タナダユキ
原作: 伊吹有喜
出演: 永作博美, 石橋蓮司, 岡田将生, 二階堂ふみ

レシピとは英語でrecipeで語源は薬の処方箋。調理法の意味が主体の用に見えるが、a recipe for success(成功の秘訣)などのように秘訣の意味もある。

突然死んだ乙美が49日のレシピを書き遺していた。それは、自分がいなくなっても、残された家族がちゃんと毎日を暮らしていけるように、料理や掃除などの知恵が楽しいイラスト付きで描かれた手作りの<暮らしのレシピカード>だった。
映画のレシピカードはあまりに現代的すぎて70歳の乙美が描いたようには見えないのが残念だった。確かにきれいなイラストだが、味わいがない。そこが映画の要点なんだが。こんな可愛いイラストは70歳のおばぁちゃんには描けない。

子供がいない百合子。夫は浮気をして子供を作ったので、家を出てきた。
実は母の乙美も実際に子供はいない。父のところに後妻できたのである。
ハルは、子供の頃虐待にあった。
逆に子供のいない女性が、母の代わりになって福祉施設で若者を立ち直らせている。乙美は、そこを百合子に最終的に分かって欲しかったところではないだろうか。

全体的にうまくまとまったストーリーで49日の大宴会に繋がって行く。百合子の伯母の珠子がいままで、百合子に対して辛くあたってきたのに最後の変化が非常にアクセントが効いていてよいね。最後のフラダンスのシーンもいい。
最後に百合子の夫がよりを戻してほしいと言って二人で帰って行くのだが、この結末はどっちでもよかったと思うが、乙美のメッセージによって
、百合子の子供が出来ないイライラが解消されていること、そして夫が作った子供をどうやって育てて行くかが暗に示されているのかもしれない。

やっぱり永作博美がきれいで、とても悲しげで控えめな表情が明るくなると可愛さがましますね。
石橋蓮司の不器用でがさつで素朴な父がうまく表現されていて、味わい深い演技だった。
イモ役の二階堂ふみがうまいバイプレイヤーで、彼女の明るさが、暗くなりがちな部分をよく盛上げている。
ハル役の岡田将生は、ブラジル三世と言う役柄だが本当は本当の三世の使った方がよかった。

原作は愛知県だが、黄色いフォルクスワーゲンのビートルは名古屋ナンバー、ロケ現場は岐阜県瑞浪市だ。

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