舟を編む 2013

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舟を編む 2013

原作: 三浦しをん
監督: 石井裕也
出演: 松田龍平, 宮崎あおい, オダギリジョー, 黒木華, 渡辺美佐子

この映画のいい所が一杯ある。久しぶりにほっとさせてくれる映画である。原作は2012年の本屋大賞でベストセラー。

辞書は言葉の海を渡る舟、編集者はその海を渡る舟を編んでいくと言うのがこの映画のテーマ。
言葉の海。人は辞書と言う舟でその海を渡り、自分の気持ちを的確に表す言葉を探します。誰かと繫がりたくて広大な海を渡ろうとする人たちに捧げる辞書、それが大渡海。

馬締光也と林香具矢の距離感が不思議で面白い。タケおばぁさんと猫のトラさんがつなぐ縁でもあるけど。やっぱり宮?あおいはいいなー。満月の夜に物干し場で猫を抱いて立っているシーンは、見ているものもどきっとさせる魅力がある。
オダギリジョーが演じる西岡 正志がいいかげんのような男のようで中身がある人間に描かれていて、この小説の雰囲気を代表するかのようである。周りの人がみんないい人に描かれているのがほっとする。
馬締光也を演じている松田龍平が本当に役になりきっていて、じわりじわりとその存在感が伝わってくる。
時代の設定は最初は明かされていないが、おそらく1995年前後だろうか。

用例採集て不思議な言葉で、最初は意味が分からなかった。見ていてそういうことかと思った人は多いと思う。当時新しかった言葉が用例採集の中に入っていて、それが死語になっていくのも映画を見ていて実感できるのがこれまたいい。

大渡海のポスターのモデルが、麻生久美子とは気づかなかった。

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