L'Aigle a deux tetes 双頭の鷲 1948

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L'Aigle a deux tetes 双頭の鷲 1948

監督: ジャン・コクトー
脚本: ジャン・コクトー
出演: エドウィージュ・フィエール, ジャン・マレー, ジャック・ヴァレーヌ, シルヴィア・モンホール


ジャン・コクトーが監督、脚本を務めた映画。これは、ハプスブルグ家最後の王妃エリザベートがレマン湖のほとりでイタリア人のアナーキストに刺殺された事件をもとにジャン・コクトーが書いた戯曲である。
双頭の鷲は、東ローマ帝国の紋章で、ローマ帝国の継承を自負するハブスブルグ家の紋章にもなった。この映画では、双頭の鷲は愛する二人であり、一人が死ねばもう一人も死ぬ運命にあることを意味している。

夫のフレデリック王が暗殺されてから、ずっと女王はヴェールに包んで喪に伏していた。フレデリックに非常に似ている無政府主義者が城に忍び込んできた。女王は一目見て、亡きフレデリック王を思い出し若い無政府主義者のスタニスラスを助ける。ところが、これは、警視総監フェーン伯爵と大公爵夫人の陰謀だった。

物語はテンポよく進んで行き、最後の悲劇でクライマックスに達する。ストーリとして非常に面白く、単なる恋愛ものではなく運命的な死の演出が素晴らしい。

エドウィージュ・フィエールは、彼女の代名詞でもあるクールで堂々とした演技が王妃の役に非常にマッチしている。ジャン・マレーは、ジャン・コクトーと親密な親交があり、ジャン・コクトーの映画美女と野獣やオルフェに出演している。この劇もジャン・マレーのために書かれたものである。

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