Perfect Sense 2011 パーフェクト・センス

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監督: デイヴィッド・マッケンジー
脚本:キム・フォップス・オーカソン
出演: ユアン・マクレガー, エヴァ・グリーン, ユエン・ブレムナー, コニー・ニールセン, スティーヴン・ディレイン

この映画は、SFというよりは、シチュエーションホラーと言った方がいいのかも。
最初に嗅覚がなくなり、そして味覚が喪失する。そのご聴覚,視覚と失われて行く。世界では悲惨な出来事が起こり始めているが、二人は次第に魅かれ始め恋に落ちて行くラブストーリーだ。
疫学者のスーザン(エヴァ・グリーン)とシェフのマイケル(ユアン・マクレガー)がこの伝染病が流行し始める頃に知り合う。全世界が次第に病魔に侵されていく時に二人の愛が始まる。世界のパニックを描くのではなく、世界の終末に二人の愛を描くのがこの映画のテーマだ。
嗅覚も味覚もなくなると、マイケルが勤めるレストランは危機に陥る。レストランのスタッフは絶望しながらも、触覚や刺激があるものなどで新しい料理を作り工夫を凝らす。見ていても興味深く楽しい所である。本当に嗅覚も、味覚もなくなったらワインや高い酒なんか何の価値もなくなってしまう。
ユアン・マクレガーが自転車に乗っているシーンがいい。彼にはこう言ったスポーツのシーンが似合う。
もう一つこの病気には特別な設定がある。感覚の喪失時に、人々は特殊な感情に襲われる。聴覚をなくす時には、 怒り、憎しみ。見えなくなる時には、慈愛みたいな幸せな感覚を得る。一つ一つの感覚をなくして行く時に二人の愛がどう変わって行くのかを描いている。
視覚が失われる前に再び二人が出会う。そして...。最終的にはまだ触(温痛覚)覚が残されている。感覚が失って行けば残された感覚がどんどん研ぎすまされて行くはずである。セックスも描いているが、そう意味では触覚がまだ残ったまま映画が終わっている。
最終的に問われているのは、希望をなくした人類だからこそ愛を強く感じることができるということか。

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