眠狂四郎勝負 1964

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監督:三隅研次、脚本:星川清司、音楽:斎藤一郎
出演:市川雷蔵、藤村志保、高田美和、久保菜穂子、加藤嘉、須賀不二男

この映画も見たことがあるのを覚えている。円月殺法に挑んで行く武士たちがどんどん倒されて行くのが小気味よい。

市川雷蔵の眠狂四郎の第二作、それも三隅研次監督である。
今回のストーリはシンプルでわかりやすい。また2回目であるのに円月殺法の弱点を突くように5人の侍が眠狂四郎にむかって行く。一人は、円月殺法で、両手が顔の前に来た時に攻撃し、一人は、円が回りきってから攻撃、そしてもう一人は構える前に攻撃といろいろ工夫している。だが、当然ながらことごとく眠狂四郎の前に倒れて行く。
朝比奈勘定奉行を演じる加藤嘉,がすごくいい味を出している。眠狂四郎もこうした素朴で人情に厚い武士には惚れてしまうんだろう。朝比奈勘定奉行がいることで暗くなりがちな眠狂四郎の映画に清々しさを与えている。

眠狂四郎の心を引く女性は、どこか生い立ちに影を背負った薄幸の女性が多い。藤村志保が演じる采女も異人の妻であり夫が捕らえられて脅されていること、眠狂四郎がそのキリシタンに会っていることなど運命は複雑に絡み合っている。藤村志保が若く少しふっくらした幼い顔つきがいい。敵である采女が次第に眠狂四郎が好きになり、狂四郎の危機に思わず助けてしまう所もシリーズの中で変わらないエピソードである。
家斉の息女高姫を演じる久保菜穂子も懐かしい女優である。高田美和が演じる素朴で純真な娘も時代劇としては欠かせないキャラクターである

映画では、本当に狂四郎と叫ぶシーンが多い。それは女性だったり友人だったり。最後のシーンの朝比奈が狂四郎を呼ぶシーンもなかなかいい。

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