Genius Within: The Inner Life of Glenn Gould グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独 2009

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Glenn Gould グレン・グールドGenius Within: The Inner Life of Glenn Gould グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独 2009

監督: ミシェル・オゼ、ピーター・レイモント
出演: グレン・グールド, ジョン・ロバーツ, ウラディーミル・アシュケナージ, コーネリア・フォス, ローン・トーク

グレン・グールドの名前を知らないクラシックファンはいないのだが、僕は、昔々、彼のベートヴェンのピアノ・ソナタ全集のLPを持っていたがあまりに分かりにくく難解?で好きになれなかった。
今回は、彼のドキュメンタリーを(昔に別のドキュメンタリー映画を見たことがあるが)見て再度、彼の演奏を聴きたくなった。

このドキュメンタリーは、子供の頃の生い立ち、父母が声楽に長けていて、歌いながら演奏するのが普通だったから、後年グレンが演奏中に歌うのはこの時からの影響だと説明されていた。そして彼の異様に低い椅子で屈みながら演奏するのは、彼のピアノの師のゲレーロのフィンガー・タッピング技法も影響していると解説される。
そしてゴルトベルク変奏曲の衝撃からソ連へ初めて演奏旅行の成功。そしてバースタインとの共演の波紋もあり1964年から演奏会をしなくなる話。その後グールドの製作したラジオドキュメンタリーなどがあり、コーネリア・フォスやロクソラーナ・ロスラックとの親交などの恋愛関係について触れられ、最後に再び1981年、バッハのゴルトベルク変奏曲を再録音し、翌年1982年に脳卒中で亡くなるまでの話が描かれている

非常に面白い内容で、彼の人間性、人との関わり方、愛などがたんたんと語られていて、人間グレン・グールドを見たという感覚になる。
確かに彼は変わっていたし、夏にもコートに身を包み手袋をはめて神経質だったし、人との接触はかなり避けていたが、親しい人には長電話で話をしていた。そして医師から処方を受けて薬を服用していた。そんな人間グールドに興味を持たせるドキュメンタリーである。

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