The Butterfly Effect バタフライ・エフェクト 2004

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The Butterfly Effect The Butterfly Effect バタフライ・エフェクト 2004

監督: エリック・ブレス, J・マッキー・グラバー
出演: アシュトン・カッチャー, エイミー・スマート, エリック・ストルツ

SFタイムトラベルの有名な映画である。バタフライ・エフェクトは、蝶の羽ばたきが、遠く離れた場所で竜巻を起こすという、因果の連鎖がシダに大きな影響を与えることである。このアイデアを基にしたタイムトラベルの話、過去に飛んで些細な変化を加えると未来に非常に大きな変化が起きてしまうという概念である。もう一つはこのタイムトラベルが物体と空間だけではなく、過去の自分に、未来の記憶を持って戻ることである。

そしてアメリカ映画としては珍しくダークなストーリーで、どんなに過去を変えても助けたい彼女は不幸になってしまう、時には自分は大きな不幸を背負うことになる。そして最後は彼女が自分を好きならないように仕向けることで、未来がうまく行くという話である。ただ、この映画の前に、ドニー・ダーコが同じストーリー設定でこちらの方が衝撃的だった。

この映画の良いところは、過去は簡単に変えられない。そして過去に戻るエヴァンは、好きなケイリーを幸福にさせることに努力するが、最後にはケイリーに嫌われることで、ケイリーたちが幸せになるという、自虐的な結末で終わる。このやるせない青春タイムトラベル映画は見たものに強いインパクトを与えるのである。

少年エヴァンは、時々記憶をなくす。医師の勧めで日記をつける。この日記が重要な要素になる。
そして精神病院に入院している父親に会うが、エヴァンを襲い、制止した職員による殴打で死亡する。
ここまでが伏線なのだが、エヴァンが大学生になり、日記を読み返すとその過去の時点に戻れる能力があるのに気づく。ここからの展開が過去と繋がりながら新しい展開となるところが面白い。

過去を思い出したエヴァンは、幼馴染のケイリーが不幸になっていること、レニーが精神を病んでいること、ケイリーの兄がトミーが刑務所から出てきてエヴァンに襲いかかる。そしてあの忌まわしい事件をやっと思い出す。

それにしても過去に戻って"未来"を変えるごとに脳に障害できるのが面白い。2−3人分の人生の記憶が詰まると脳もパンクしてしまうようだ。

この脚本の良さは、エヴァンの幼い頃から描かれ、ときどき記憶をなくす。それが実は自分の過去にタイムトラベルすることと関係しているのである。

公開版とは異なるエンディングが3通り存在する。

主題歌はオアシスのStop Crying Your Heart Out。

My Rating(評価): 16/20