Jonathan Strange & Mr Norrell 2015 ジョナサン・ストレンジとミスター・ノレル
出演: バーティ・カヴェル, エディー・マルサン, マーク・ウォレン, シャーロット・リィレイ, アリス・エングラート,
世界幻想文学大賞、ヒューゴー賞、ローカス賞受賞したイギリスの魔法使いを描いた作品。
このイギリスBBCのドラマは最初のプロローグはさらりと終わっている。ただ初めて見ているものには、設定が難しいかも。その後の展開は面白い。特にジョナサン・ストレンジがウェリントンとともにナポレオンの軍隊と戦う下りはかなり省略されている。最後の展開は面白くしっかりと描かれていてどんどん話の中に引き込まれる。
日本ではこのジョナサン・ストレンジとミスター・ノレルの小説が馴染みがないのでこうしたTVドラマは、作品自体の質は良いのにあまり人気が出ないだろう。
19世紀の初頭、イギリスの産業革命の真っ只中、フランスのナポレオンが台頭してイギリスにも脅威が及んだとき。
今まで実際に魔法を使えた魔術師は消え去り、残っていたのは魔術の本を研究しているが、魔術は使えない魔術師ばかりいた。ヨークの郊外に住む魔術を密かに研究し実際に魔術を使えるミスター・ノレルは、実際に魔術を使い理論派魔術師たちを驚かさせる。ミスター・ノレルはロンドンの社交界にデビューするために、ウォルター・ポール卿の妻を蘇らせる。しかし ミスター・ノレルは、危険な妖精招喚の魔法を使いこの世に危険な妖精を蘇らせる。そしてノレルは彼と危険な契約を結ぶ。ウォルター卿の妻の人生の半分を妖精のものにするという契約を結んでしまう。
ジョナサン・ストレンジは、自分の職業を決めかねていた。ある時にロンドンにいた魔術師のヴィンキュラスに出会い、魔術の紙を貰う。ヴィンキュラスは、ストレンジに二人の偉大な魔術師が現れると予言し、その一人はストレンジだと告げる。そして二人は戦うことになると話す。この魔術の紙は実はノレルが書いたのものだった。ストレンジはその紙に書かれてある、自分の敵を鏡に映せという魔法を試しに使ってみる。描き出されたのは小柄な紳士が映し出された。ストレンジは自分が魔法を使う才能があると思い、魔法の道に入る。
ジョナサン・ストレンジは、魔法をもっとよく知るために、ロンドンに行く。そこで
ノレルと出会い、弟子になる。彼らは、12世紀から15世紀にいたレイヴン・キングの魔法に対して度々議論となる。そしてノレルはストレンジに妖精招喚の魔法は存在しないと言う。
結末は、あざみの冠のような白髪の妖精がどう退治されるのかは興味深かった。契約によって人を虜にしてきた妖精が、最後は契約によって破滅するのは面白い。
ただ他の内容はよく読んでいないと非常に解釈に難しいのだが。
この話に続編はあるんだろうか？
ジョナサン・ストレンジはアラベラの元に帰ってくるのだろうか？
ノレルとジョナサン・ストレンジがレイヴン・キングの魔術によって作り出されたものだとしたら、彼らはどこに行ったのだろうか？
ヴィンキュラスの体に書かれたレイヴン・キングの予言は、どう書き換えられたのか？
ポール卿の執事のスティーフン・ブラックは、
あざみの冠のような白髪の妖精は実は、レイヴン・キングの妖精コルドン・ブルーだったのだろう。
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