好色一代男 1961

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kosyokuichidai.jpg好色一代男1961

監督: 増村保造
出演: 市川雷蔵, 若尾文子, 中村玉緒, 船越英二

江戸時代の浮世草子の作家として有名な井原西鶴の処女作である。実際内容は当時の好色な風俗を描いているのだが、好色一代男は、歯切れがよく人情の機微を描きストーリー展開が面白く結末も巧みなところである。
この映画は、但馬屋の伜、世之介が成人してから、好色丸で女護島に旅に出るところで終わっているので、8巻8冊の長編である好色一代男をダイジェストに描いた作品である。その点が、ややめまぐるしくストーリーに締まりがないのだが、世之介の行き方はよく描けている。出演は、若尾文子, 中村玉緒、水谷良重など大映のおなじみの女優軍を市川雷蔵が相手をして、脇を船越英二、中村鴈治郎が固めてしっかりした俳優陣で構成されている。

女はかわいい。大事にせんとあかんと、女のためならお金は厭わないし、命もかけるところがいい。まさに色男の見本であり、粋な生き方と言って良いのだろう。

この映画は、井原西鶴の入門編てきにこの映画をみて好色一代男に興味を持ったら小説を読んでみたいと思わせるところがいいか。
実際にはたはふれし女三千七百四十二人。少年のもてあそび七百二十五人」と作品中で書かれているので、女性だけではなく男性との遍歴も描かれているのである。

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