dreaming on clouds

The Maltese Falcon マルタの鷹 1941

監督: ジョン・ヒューストン
原作：ダシール・ハメット
出演: ハンフリー・ボガート, メアリー・アスター, ピーター・ローレ

これは本当によくできた探偵ものである。
このストーリーと探偵サム・スペードのスタイルは、その後多くの映画や小説でモデルとしてなっている。

サンフランシスコの私立探偵サム・スペードが、ある魅力的な女性から事件を依頼されるが、その夜に相棒のアーチャーが殺されてしまう。
次第に財宝のマルタの鷹をめぐる争いに巻き込まれ、自分の刑事から犯人と疑われる。そして最後に事件の真相が明らかになる。
特に最後に真相を明かしていくサムの表情がいい。これは、大いなる眠りのフィリップ・マーローや、カサブランカのリックに通じるものである。

いい出来である。ハンフリー・ボガートが42歳の作品である。このマルタの鷹が彼の出世作である。アフリカの女王でアカデミー主演男優賞を取っている。ボガートはヘビースモーカーでドランブイを愛飲していた。

ハードボイルド
固くゆでた卵が語源であるが、感情や同情に流されない、冷静で精神的に強靭な探偵小説を言う。今までのシャーロック・ホームズ的な推理などが中心でなく、自分も事件に巻き込まれながら機敏な行動、緻密に推理を生かし、女性への愛情、誘惑にに溺れずに事件を解決していく。
ダシール・ハメット、レイモンド・チャンドラーなどの探偵小説がそうで、マルタの鷹や大いなる眠りが代表作品である。映画では、ハンフリー・ボガードが探偵役をして、彼のイメージを確立させたものである。

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