二十四の瞳 1954

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二十四の瞳 1954

監督: 木下惠介
出演: 高峰秀子, 月丘夢路, 田村高廣, 小林トシ子, 笠智衆

壺井栄の小説の二十四の瞳が原作。

この映画は、ずっと見ていなかった。どのリバイバル作品も見ていなかった。そろそろ見てもいいのかなと思い出したところ。

映画は、1928年(昭和3年)から1946年(昭和21年)までの18年間を描いている。
戦争で多くの男の子がなくなってしまったことを、一つのある村の教室を題材にして描いている。子供達は小学校を卒業してそれぞれの道を歩んでいくのだが、みんなが将来の夢を叶えられる道を選べたわけではない。軍人を選んだ男の子のほとんどが死んでしまった。大石久子も、夫を亡くし、末娘を亡くしてしまう。戦争によって、彼らの運命は大きく変わってしまう。全てを思い出に変えながら、また生きていく。

大石久子は、先生として彼女が特別なことをしたわけではない。ただ子供たちが好きだった。新米の先生として新鮮な目で子供達を見た。彼らの瞳が眩しく感じられた。子供達に愛された先生であり、そして戦争が嫌いだった。。再度教壇に戻った時も彼女はその新鮮さを持ち続け、いつまでもその気持ちを忘れないところが良い。

こんなに童謡が入っている映画とは知らなかった。電車ごっこは小学校でやるんだ?幼稚園かと思っていた。どうして学校の教室内でなくて、外に出かけるんだろう?あれだけ童謡を歌うのもそうだが。あんな学校教育だっただろうか
子供の頃を思い出しながら見ていたが、この映画を見て自分の幼かった子供の頃や、優しい先生を思い出す人は少なくないだろう
今の時代から見れば、母を亡くした乳飲み子は死んでしまうのは本当に切ないのだが。
映画を見ながら本当に子供たちが成長したのかと思ってしまった。子役には、1年生役と、その後の成長した6年生役を選ぶにあたり、全国からよく似た兄弟、姉妹を募集。3600組7200人の子どもたちの中から、12組24人が選ばれた。そして、大人になってからの役者も、その子どもたちとよく似た役者を選んだそうだ。

そのなかでふるさと、七つの子、アニー・ローリー、荒城の月、仰げば尊しがなんども映画のなかで流される。もう少し効果的に数を少なくしてもよいと思うんだけど。

高峰秀子の演技は素朴であるが、素晴らしく、老け方もいい。

仰げば尊し
アニー・ローリー
村の鍛冶屋
ふるさと
記者は走る
七つの子
ひらいたひらいた
朧月夜
春の小川
荒城の月
などが映画で歌われている。

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