Gravity ゼロ・グラビティ 2013

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Gravity ゼロ・グラビティ 2013

監督: アルフォンソ・キュアロン
出演: サンドラ・ブロック, ジョージ・クルーニー
第86回アカデミー賞 監督賞 作曲賞 音響編集賞 録音賞 撮影賞 視覚効果賞 編集賞

この映画は、宇宙を扱ったものとしては2001年宇宙の旅以来の衝撃を漏らしている。圧倒的な視覚、圧倒的な宇宙観を観客に与える。
ストーリーは単純、宇宙ステーションで起きた事故に遭遇したライアン・ストーンは、同僚のマット・コワルスキーに助けられ、最後の最後まで生き延びるチャンスを捨てずに地球にたどり着く。

オープニングの地球をバックにした宇宙ステーションの活動は、あたかも自分たちも宇宙の中にいるような素晴らしい視覚効果を見てるものに与えている。
アカデミー賞を受賞している音響編集賞も素晴らしい。実際に宇宙にいたらどれくらいの音が聞こえるのだろうか。そうした錯覚にも思えるものをリアルに表現している。

サンドラ・ブロックとジョージ・クルーニーしか出てこない映画と言っていい。それにしても二人はほとんど宇宙服を着ているからほとんど顔の表情が出でいないと言ってもいいだろう。それよりもヘルメットの中に見えるはく息のリズムが緊迫感をもたらしている。宇宙服を着た演技も大変だったと思われる。女優、俳優として二人ともサバイバルSF映画で演技するにはもうピークを過ぎていると思ったが、なかなか頑張っている。サンドラ・ブロックの脚線美はすばらしく奇麗だった。

アカデミー監督賞を受賞したアルフォンソ・キュアロンはメキシコ出身。
父が国際原子力機関の原子力物理学者を父に持つことからも科学的な造詣に深い。リトル・プリンセス、ハリー・ポッターとアズカバンの囚人などの監督やパンズ・ラビリンスの政策に関わっている。そういう意味ではこのゼロ・グラヴィティを監督・脚本・制作・編集しているのは当然のことと言える。

今回撮影賞を受賞したエマニュエル・ルベツキは、監督のアルフォンソ・キュアロンとタッグを組んでリトル・プリンセス、大いなる遺産、天国の口、終わりの楽園、トゥモロー・ワールドなどを撮影して来ている。それ以外にもジョー・ブラックをよろしく 、スリーピー・ホロウなども撮影して何度もアカデミー撮影賞にノミネートされていたが、今回ついに獲得した。
それにしてもパンズ・ラビリンスの監督のギレルモ・デル・トロにしてもメキシコ映画界の興盛を印象づけられる。日本の映画界ももっとがんばらなくては行けないだろう。

この映画で設定されている最初の衛星の破壊によって、その破片が他の衛星を破壊し、これが連鎖的に急激に大きくなって行く理論はNASAのケスラーによって1978に提唱されている。

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