The Place Beyond the Pines プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命 2012

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The Place Beyond the Pines プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命 2012

監督: デレク・シアンフランス
音楽: マイク・パットン
出演: ライアン・ゴズリング, ブラッドリー・クーパー, エヴァ・メンデス, デイン・デハーン

この映画は、予告編を見ないでみたので、ライン・ゴズリングが演じるルークが途中で死んでしまうので大変驚いた。確かに無軌道な犯罪の結末はこうなるに決まっているのだが。実は3部作になっていた。銀行強盗のルーク、ルークを殺した新米警官のエイヴリー、そして彼らの子供のジェイソンとAJの話である。

サーカスのスタントライダーのルーク(ライアン・ゴズリング)金網の中でのバイクのシーンは子供の頃にサーカスで見た。懐かしい気持ちになる。サーカースシーンもいい。仕事の終わったルークは、かつての恋人ロミーナ(エヴァ・メンデス)と出会う。ロミーナはルークの子供を生んでいたが、すでに結婚していた。ただロミーナの中にはルークに対する未練があったのだろう。合いに来たのである。そこからルークはどんどんと危ない道にそれて行く。
どうしてだろうか。もしロミーナだけならこれほどこだわらなかっただろう。自分の子供ができて彼の心の中に変化ができた。今までの捨て鉢の人生から、なにかを見つけたような、何かに固執するようになる。ルークとロミーナそしてジェイソンと幸せそうにとった写真が重要な意味を持つ。

そして次の主人公であるブラッドリー・クーパー演じる警察官エイヴリー。彼は警告もなしにルークに発砲し殺してしまう。しかしこの事実を誰にも話さずに秘密にする。その後次第に、警官仲間の汚職に巻き込まれるようになるが、それをうまく処理して出世の道をつかむ。
しかし彼の心の中にはルークを殺した罪の意識が残っている。

15年後にルークの子供ジェイソン(デイン・デハーン)とエイヴリーの子供AJは父親のことを知らずに友人になる。そしてジェイソンが父ルークを殺したのがエイヴリーだと知ると復讐を企てる。

この映画は3部作のようにできているが、だれもが心の中に深い傷や悲しみを持っている。

ライアン・ゴズリングの表情がほんとにいい。寂しげで、危険に満ちて、そして自暴自棄である。こんな表情ができるのは、ジェームス・ディーンだけだったような気がする。
ブラッドリー・クーパーは、ハングオーバーや世界に一つのプレイブックに出演している。今まではどちらかと言えばコメディの映画に出ていたがこうした演技も素晴らしい。
エヴァ・メンデスは、トレーニングデイ、ワイルド・スピードX2などに出演している。

クロニクルのデイン・デハーンが演じているルークの息子のジェイソンも素晴らしく存在感のある
ブルーバレンタイン監督であるデレク・シアンフランスの新しい作品。

監督のデレク・シアンフランスがブルーバレンタインを製作中にライアン・ゴズリングに他に人生で何かしたいことがあるかと聞いたら、
バイクを使って銀行強盗をしたいと話した。それを物語にしたのがこの作品である。

この物語の町には、ニューヨークのスケネクタディ(Schenectady, New York.)という町だが、モホークインディアンの言葉でプレイス・ビヨンド・ザ・パインズ(松林を超えた場所)という意味である。

Hall and Oatesのマン・イーター Maneaterや、ブルース・スプリングスティーンのDancing in the Darkが映画の中で流れて懐かしかった。他にも音楽担当のマイク・パットンの曲がなかなか良かった。



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