忍者秘帖 梟の城 1963

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忍者秘帖 梟の城 1963

監督: 工藤栄一
出演: 大友柳太朗, 高千穂ひづる, 本間千代子, 河原崎長一郎, 河野秋武

特別な忍術が出てくるわけでも技がでるわけでもない。それでも忍者の世界が描かれている。エピソードとしては、伊賀忍者の葛篭重蔵(つづら じゅうぞう)が、豊臣秀吉に対して復讐、甲賀ノ摩利洞玄との戦いと、侍の世界を選んだ伊賀忍者の風間五平との戦い。そして二組の恋人、葛篭重蔵と小萩と若い雲太郎と木猿について描がかれている。

この忍者ものは、それほど忍者の世界のサラリーマン的悲哀を描いているわけではなく、どちらかと言えば、侍の世界と忍者の世界の対比を葛篭重蔵と風間五平の生き方で示している作品だろう。

梟の城は、昼間群がっている雀を侍にたとえ、夜行性で他のものと群れないで孤独に生きている梟は忍者に例えられ、侍の城と忍者の城を比喩的に梟の城と言っている。風間五平が忍者を捨て侍の世界で城を狙っていたが、葛篭重蔵は、忍者の城を持つことで満足したのである。

忍者の戦いについてはそれなりに緊迫した場面がある。そして忍者を扱った青春群像として見てもそれなりにだが、ちょっと中途半端な印象を受ける。

大友柳太朗が濃い忍者の役をやっている。高千穂ひづるの演じる小萩は怖い女忍者である。雲太郎を演じてる河原崎長一郎が非常に若い。木猿を演じた本間千代子は、新人らしい初々しさというより演技はまだまだと言う所だろう。

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