おと・な・り 2009

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おと・な・り 2009

監督: 熊澤尚人
脚本: まなべゆきこ
出演: 岡田准一, 麻生久美子, 谷村美月, 岡田義徳, 池内博之

心温まるストーリーである。なるほど題名もおとが入っている。でもなりの間に・がはいっているのは意味不明だが。
カメラマンの聡(岡田准一)と花屋で働く七緒(麻生久美子)は同じ古いアパートで隣同士である。アパートの壁は薄くとなりで生活している音が聞こえてくる。それを二人も心地良さげに自分の孤独を癒すように聞いている。二人とも聡はカナダに、七緒はフランスに行くことも知らず。
七緒の口ずさむ歌、フランス語、くしゃみ、加湿器のアラーム
聡のコーヒー豆を挽く音、キーホルダーのチェーン揺れる音
は、映画の中でほっとさせる雰囲気を持たせるようになる。

聡の部屋に訪れるシンゴの彼女の茜、七尾には好きだと告白するコンビニの店員が現れて、二人の間の不思議な調和が乱れて行くのだが。

最後に二人は高校の同級生だったというのはうますぎる話なのだが、それでも最後最後のシーンはやはり見ていて期待せずにはいられない。
二人の声だけでその後が想像できるエンディングも心憎い演出である。

この映画をみて二人とも会っていないような設定であるが、実際は聡は、七緒であることに気づいていたのだろう。だけど挨拶ができないもどかしさがありながら、隣で彼女の音だけを聞いていれば満足していたのか。ちょっと考えてみるとストーカーぽいのだが。

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