監督: ジェームズ・マクティーグ
出演: ジョン・キューザック, ルーク・エヴァンス, アリス・イヴ, ブレンダン・グリーソン, ケヴィン・マクナリー
アメリカの小説家のエドガー・アラン・ポーは、アッシャー家の崩壊、黒猫、モルグ街の殺人、黄金虫などを書いた小説家、詩人、雑誌編集者である。最後は、泥酔状態で発見され４日間の危篤状態が続いた後死亡。原因は不明のままである。
エドガー・アラン・ポーが死ぬ５日前に何が起こったかを、フィクションでこの映画は描いている。英題のThe Ravenは、ポーが書いた物語詩の題でもある。恋人を失った主人公は、大鴉からNevermore（二度とない）という言葉を繰り返し言われ悲嘆にくれる。これは、この映画では恋人のエミリーが誘拐され死の危険が迫っていた。ポーにはnever moreという言葉が繰り返し頭の中を回っていた。このストーリーを暗示しているからだろう。
ポーが、ポーの小説の手口を使った連続殺人に巻き込まれ次第に犯人の真実に迫る。恋人も誘拐され、彼は命をかけて犯人と対決をする。ポーが作り上げた恐怖小説をもとに、この作品もゴシックムビーとなっている。少し複雑なストーリーであること、最後の結末までに持って行くのがやや強引であることが気になる。ジョン・キューザックの演技は評価するが、彼には何かアラン・ポーが持っているはずの妖気が漂わない。そこが残念。
エドガー・アラン・ポーのファンには大好きな映画だろう。
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