大殺陣 雄呂血 1966

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大殺陣 雄呂血 1966

監督: 田中徳三
出演: 市川雷蔵, 八千草薫, 藤村志保, 中谷一郎, 藤岡琢也

これはまた大映映画のなかでは、最後の結末の趣が違う。そこがまたいい。予想とは違った展開である。暗い世界のなかでなにか吹っきれたような印象を与える。これから二人は一体どうなるんだろうと考えてしまう。

大殺陣と題名があるように最後、何人を斬ったのだろうか。この殺陣は、斬って斬りまくるタイプで、どちらかと言えば雷蔵には不得手ではなかったか。実際に腰が入っていない切り方を批判されるのだが、雷蔵には、一瞬の刀の舞が似合う。ここに美しさを感じてしまう。この斬りまくる殺陣は、当然リアルであるわけがないから、逆にリアルな殺陣がいい。ここに雷蔵の殺陣には、すこし不満が残ってしまった。
あとは始めから最後まで気を抜けるシーンがなかったのが辛かった。最後まで緊張感の連続で、もうすこし八千草薫や藤村志保とのほっとするシーンや、信頼できる人との心のつながりがあるシーンがあると良かったのだが。

市川雷蔵の映画 the world of Raizo Ichikawa

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