P.S. I Love You 2007 P.S.アイラヴユー

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原作: セシリア・アハーン
監督: リチャード・ラグラヴェネーズ
出演: ヒラリー・スワンク, ジェラルド・バトラー, キャシー・ベイツ, ハリー・コニックJr., リサ・クドロー, ジェフリー・ディーン・モーガン

すこし泣かせて心が温まる映画である。脳腫瘍のため死を目前にした夫が最愛の妻に送る手紙。そこに込められた気持ちが見ている人たちの心に染み渡る。映画の中では、ジェリーが死を前にした姿や手紙を書く所は描いていない。妻のホリーが手紙来るたびに驚くと同じように見ている者にも驚きを与えている。
ホリーとジェリーは喧嘩はしても、本当に愛し合っていた夫婦。ジェリーは脳腫瘍であることがわかり、死ぬ前にホリーに死んでから受けて取ってもらう手紙を残す。手紙は、自分が亡くなってからホリーを立ち直らせる為に、自分を忘れさせる為に送る為の手紙なのである。そこが泣かせるね。自分の服をすてさせたり、アイルランドの旅行をすすめる。

原作はスペインなんだが。自分を忘れさせて、新しい旅たちを促すんだから、出会った場所に行かせることはないようにも思うけど。でも舞台がアメリカで、出会ったのが、アイルランドでジェリーの父と母がアイルランドにいるなら必然性もあるか。
この映画の中では、ホリーが好きになる原作にはない人物ウィリアムを登場させている。原作のストーリーはどうなんだろうと読んでみたいと思う人もいるだろう。

ジェリーがなくなってホリーがずっとアパートで古い映画を見ている所がすきだ。
スター誕生のジュディ・ガーランドのシーンや、Dangerousで、ベティ・デイビスが車を衝突させる所など。悲しいときって昔の映画を見てしまうんだよね。
女友達のデニース、シャロンが脇役として渋い味わいを出していて本当にいい。特にデニースが独身、ゲイ?、仕事している?などと聞いて、突然キスするシーンは笑ってしまう。やっぱり大切な人を亡くしたときは友情が大切である。

ホリーの思い出の中で、ジェリーが歌うLove You 'til the Endもいい曲である。映画を見終わったときは口ずさんでしまう。他にもThe Galway Girlもいい曲だった。

原作の舞台はアイルランド。だから舞台をアメリカにしてもかなりアイリッシュ的なものを大事にしている。パブにしてもホリーの衣装も時に、緑色が基調になっていてアイリッシュの雰囲気を出している。母のバブで働いているダニエルとのデートもアイルランドのポテト飢饉の記念場所である。ケネディと言う名前もアイリッシュだ。

ジェリーとホリーが出会ったアイルランドの公園の景色は本当に素晴らしい。紫色のヒースが何とも言えない。あのときのホリーの帽子も紫色だったが、あの景色をみてかなりアレンジしたんだろうか。ファッションのセンスもいい。

ヒラリー・スワンクの熱演が光る。彼女が19歳から30歳までを演じている。19歳の演技はかなり意識していると思うんだが、清々しさもあっていい。
ジェリー・ケネディを演じるジェラルド・バトラーは渋いね。カッコいいし大人の魅力に溢れている。

Jamesonというウイスキーが何度もでてくる。これはアイリッシュウイスキーの代表で、ダブリンで作られている。

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