Rabbit Hole 2010 ラビット・ホール

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制作: ニコール・キッドマン
監督: ジョン・キャメロン・ミッチェル
原作、脚本:デヴィッド・リンゼイ・アベアー
出演: ニコール・キッドマン, アーロン・エッカート, ダイアン・ウィースト, タミー・ブランチャード, マイルズ・テラー

この映画も、グレティストと同じように子供を亡くした夫婦のトラウマを描いている。一人息子ダニーが道路に飛び出して交通事故に遭い4歳でこの世を去ってしまった。
グリーヴィングは、彼らも同じように、一人一人が最初どうしたら自分の悲しみを処理できるのか苦しむ。ダニーとの思い出を大切にして前に進もうとする夫ハウイーとは対照的に、亡き息子の面影に心掻き乱されるベッカ。何故かこのストーリも、妻のベッカは、息子のダニーを車で轢いた高校生のジェイソンを追いかけて話をするようになる。ラビット・ホールはその高校生の漫画である。パラレル・ワールドについて書かれてある。
原作は戯曲であり、この映画の見所もベッカとハウイー、ベッカとナット、ベッカとジェイソンの会話の中に本質がある。

ベッカとベッカの母のナットとの会話は、徐々に 二人がお互いに理解できるようになって行く。ベッカとハウイーも次第に二人の関係を取り戻すようになる。
ニコール・キッドマンは、制作と主演をこなし、深みのある演技を見せている。アーロン・エッカートも、夫の役をリアリティのある演技が観客を魅了する。

監督のジョン・キャメロン・ミッチェルも、14歳の長男を心疾患で亡くしている。突然予想もつかない出来事である。その出来事は、家族に大きな永遠の傷を残し、その傷が癒えるように今も努力している。

この映画をみても思う事だが、深い悲しみは他の誰にも理解されない。しかし誰かと悲しみを共有しないと、その悲しみが癒されない。

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