Straw Dogs 2011 わらの犬

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監督: ロッド・ルーリー
出演: ジェームズ・マースデン, ケイト・ボスワース, アレクサンダー・スカルスガルド, ジェームズ・ウッズ

サム・ペキンパーとダスティン・ホフマンがタッグを組んだ映画のリメイク。オリジナルの映画は、うちに秘めた暴力の爆発と映画の緊迫感のある暴力の描写が素晴らしかった映画である。リメイク版は、イギリスのコーンウォールからアメリカのミシシッピに舞台は変わっている。主人公の職業も、数学者から脚本家に変わっている。
わらの犬は、中国の古事による、中国の祭りで使われた捧げもの。 必要な時は、あがめられるが,必要なくなると捨てられる。フットボールの選手だった人間が今ではもう見捨てられている事を映画の中では言及している。

今回の主人公は、ややダスティン・ホフマンよりも強そうである。主演のジェームズ・マースデンは、X-menでスコット役を演じた。それで最初から観客に強い印象を与えるのであろうか。村の人間への対応もやや堂々としすぎである。最後の暴力の爆発まで、忍耐強く耐えるところがうまく描写できていない。最後のシーンは、オリジナルの映画とほとんど変わらず予測できたのでやや緊張感不足である。

この映画をみると何がオリジナルと比べて足りないかを考えてしまう。暴力の内容は変わらない。
ディヴィッドのチャーリーとその仲間そして妻エイミーに事件の前から募っていた不満、怒りのような感情が十分に描かれていない。
ディヴィッドがうちに秘めた暴力を爆発させる正当性(実はディヴィッドの心の中では口実を探していのかもしれないが、)ヘンリーを守る為に立ち上がるところが十分に描かれていない。
また家が襲われた時に、ディヴィッドが抱く暴力に対する恐怖感、そしてその差し迫った反撃の必要性が十分に描かれていない。そして最後に爆発する暴力の感情も描かれていない。
最後にリメイク版に必要な新しさがない。リメイクに際してどこを強調して作りたかったがわからない。

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