Farewell Summer さよなら僕の夏

レイ・ブラッドベリ原作。これもAudio Bookで聞いたのだが、いままでの作品の中では聞きやすい作品である。
少年が青年へと変化して行く前の、夏が秋に変わる10月の経験を描いている。時に物語のつながりは、ゆるく解り難いところもあるのだが、
少年ダグ(ダグラス)と 老人クォーターメインの対決の中に、ダグがまだ成長しないところと、クォーターメインが老いを認めていないことを対比させている。
ただ、ダグの父、母の存在が薄く、確かにダグの祖父は、この小説の中で重要な人物であるがダグとの対立を避けているように見える。

Farewell Summerは、花の名前であり夏よさらばという意味もかけている。Farewell Summerは、10月に咲くキク科の花だそうだ。この本の表紙には、タンポポが綿毛になって飛んで行く瞬間が描かれているので、タンポポの種を持った時のことを指しているのかと思ったりもした。でもそうではないようだ。
しかしタンポポには意味があり、この作品は、たんぽぽのお酒 (Dandelion wine)の後編にあたる。

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