Saboteur 1942 逃走迷路

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監督: アルフレッド・ヒッチコック
出演: プリシラ・レイン, ロバート・カミングス、ノーマン・ロイド

この映画の制作段階でパールハーバーが起こったので日本の公開はかなり後になっている。オープニングのシーンの右下から黒い煙が徐々にスクリーンに広がってくるシーンは、すごく印象的である。これは、この映画が作成された時代の背景が生かされていると言ってもいいだろう。映画の内容もアメリカ国内で破壊行為をしてドイツに有利に働きかけようとする悪の一味を描いている。
航空会社で働くバリーが、破壊工作と殺人容疑で追われ、どんどんとその秘密組織の仲間で入り込んで行くハラハラドキドキの展開である。
なかでもサーカスの一団の車に乗り込んで助けてもらうまでのシーンはその時のアメリカらしい表現である。最後の自由の女神での真犯人との戦いは、1942の映画でいながら今でもはらはらしながら見る事ができる。
この映画は、後のヒッチコックの名作の北北西に進路をとれに展開が似ている。ヒッチコックは以前に撮った映画をリバイバルするのが好きだったのでこれもそうだったのかもしれない。

パット役のプリシラ・レインは、昔のハリウッド女優の一つの典型で、美しく上品であるが、勝ち気で情にもろい役をうまくこなしている。バリー役のロバート・カミングスは、これも典型的なハリウッドの2枚目俳優。すこし憂いのある二枚目が流行った時代だ。
フライ役のノーマン・ロイドは、忘れられない俳優である。きっとどこかで見た事があると映画ファンなら思う。この映画を皮切りにヒッチコックのスペルボンド、ライムライト、その他のTVシリーズに出演している。

ヒッチコックを探せ!!
ヒッチコックは、主人公がニューヨークの雑貨屋についた所で見る事ができる。これは、差し替え後である。本当は、ヒッチコックが、一緒に歩いている女性に(下品な)サインを送って顔をたたかれるシーンだった。

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