監督: フィリップ・シュテルツェル
出演: アレクサンダー・フェーリング, ミリアム・シュタイン, モーリッツ・ブライブトロイ, フォルカー・ブルッヒ, ブルクハルト・クラウスナー
過去の著名人の恋の物語を映画にした物はたくさんある。この作品も、恋におちたシェイクスピア、アマデウスなどの流れをくむ作品である。
ゲーテは好きな作家の一人。疾風怒濤"シュトゥルム・ウント・ドラング"と言う言葉も中学時代に覚えた記憶がある。ただ若きウェルテルの悩みは読んだが心に残らなかったようだ。どちらかいえば、ファウストや、ヴィルヘルム・マイスターの修業時代の方が熱心に読んでいた。
この作品のストーリは、ゲーテの史実にかなり沿って作られた映画である。
史実には、友人ケストナーの婚約者とは知らずシャルロットと恋に落ちたが、彼女を奪い去る事も出来ず、自らも自殺を考える日々を過ごした。その頃に友人イェルーザレムがピストル自殺をした事を聞き若きウェルテルの悩みの構想ができた。
ゲーテ役のアレクサンダー・フェーリングの情報は少ないが、ハンサムで演技もしっかりしておりこれからのドイツ映画界のホープだろう。ケストナー役のモーリッツ・ブライブトロイは、最近見たドイツ映画にはどれも主演している売れっ子男優である。ミケランジェロの暗号、ソウル・キッチン。ロッテ役のミリアム・シュタインも、ドイツ人的な美しさを持つ女優で演技も素晴らしい。
全体的な作品の出来は十分評価できる。ロケに使われた中世風の景色も素晴らしく美しい。ストーリーもしっかりしている。ただ娯楽的にはもっと作り込んで欲しかった。ゲーテが好きな人にはおすすめできる作品である。
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