ブルゴーニュのヴィンテージごとの気候とワインの出来

ブルゴーニュのヴィンテージごとの気候とワインの出来

2006 
ブルゴーニュとしては良いヴィンテージだが、しかしグレーとヴィンテージではない。白は非常に良い、特にシャブリとコート・シャロネーズは。コート・ド・ボーヌはやや一様な出来ではないが、赤よりも白のほうが良い。赤は、全体的にチャーミングで、果実味が豊かで、やわらかで2004年より熟している。しかし深み、はつらつさ、集中さが2002ほどない。

天候
2005から2006にかけて冬は涼しかった、そして乾燥していた。春は遅くやってきた。夏はおおむね例外的で、5月から6月は平均的な天候であったが、7月は非常に暑く、8月は寒く悲惨であった。9月から天候は断続的に回復した。ブドウの果皮は、8月の雨でもろく、果実が悪くなる前に収穫する必要があった。

2006年はミディアムボディ、肉づきがよく、フレッシュで果実味豊かで喜ばしい味わいである。素晴らしい出来のものは、それに加えて、熟していてスタイリッシュである。酸は強くなく、あまり成功していないワインの幾つかは、グリップがないためすでに収斂性がめだつ。ワインは、中程度の年月でビン熟して、2010年代の半ば頃には多くのボトルが魅力的になっているだろう。

2006 
白は貴腐菌がついたものもあった。赤はとりわけ酸やタンニンが低めで、柔らかい肉付きの良いワインが多い。そのため長期熟成には持たない。豊かな果実味を楽しむワインである。

2011
まず冬は非常に寒く、雪も積もった。2月、3月はすこし暖かくなった。4月に急に暖かくなり、2007年のように、発芽、シューティングも0年より早くなった。5月まで天候はよかった。6月は十分天候は悪くなかったが、暖かくはなかった。7月は寒く、湿気が多く、8月は2−3日を除いて中旬まで夏の暑さがなかった。8月の終わりには3日間ほど雨が降ったが、その後は乾燥して暖かく、オー・コートや遅摘みのドメーヌさえも収穫時は問題がなかった。

リュリーは、この年最悪の雹の被害を受けた。6月、7月に2度あり、壊滅的な打撃を受けた。シャブリ地区は春には霜の被害があり、6月には雹の被害があった。全体的にシャブリは例年よりコート・ドールよりも湿っていた。そしてコート・ド・ニュイの方がボーヌよりも乾燥していた。

白ワイン
比較的健全な果実が取れ、2009,2010よりもアルコール度は低く、pHは3.1-3.15くらい。
赤ワイン
赤の方が白よりも出来がよい。コート・ド・ニュイの赤は、ボーヌよりも良く、収穫量は多くなかったが、それが凝縮度を増していた。アルコールレベルは11.5%-12.5%くらいで、ワインはそれほど重量感のあるものではなかったが、果実感はよく色づきも良い。

2013 
春は湿って、寒く天候はひどかった。発芽から房形成は、前年の2012年の天候不良の結果悪くなっていたが、この春の天候不順でより悪くなった。その結果強いミルランダージュになっていた。6月23日のひどい雹によって収穫量はさらに減少した。特に、ペルナン・ヴェルジュレス、サヴィニ・レ・ボーヌ、ボーヌそしてポマール、ヴォルネイ、ムルソーまで被害が強かった。幾つかのドメーヌで90%の収穫を失った。他は、例年の30% 減である。

天候は、7月が始まるまで好転しなかった。7月は日照がよく、時々非常に暑くなった。8月は概ね良好な天候で、夜は気温が下がった。9月に入った時に天候は崩れ、寒く湿った日が続いた。しかしその後概ね乾燥して、晴天まではいかないが明るい日が9月末まで続いた。最初のシーズンの始まりから、収穫が遅くなるのが予想されたが、それは現実になった。9月10日から収穫が始まり、シャルドネは、9月の25日から始まったが、多くの人は次の週まで収穫を待った。

7月8月の天候が良かったせいで、最初の寒い湿った春を補うことがで来た。黒ブドウの出来はかなり良く、特にコート・ド・ニュイ、特に北側のシャンボールミュジニ、ジュブレは良かった。しかし一番重要なことは選果であった。
酸は高いが、果実の凝縮がありそれは悪い方向に向かない。白ワインは品質は低めで酸が高すぎ、果実の凝縮度が低く、深みがないと。

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