Charmes-Chamertin Charopin-Parizot 1999 シャルム・シャンベルタン シャルロパン・パリゾ

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ChaChamCharParizo1999.jpgCharmes-Chamertin Charopin-Parizot 1999 シャルム・シャンベルタン シャルロパン・パリゾ

外観 エッジにオレンジが入った濃いめのルビー
香り 最初からガッツンと素晴らしい香りが出ている。最初は赤い花があり、黒系果実と黒いスパイス(トリフュ、黒い土、黒胡椒)が中心であるが奥に赤い果実があり、次第に赤い熟したレッドカラントが、華やかに香ってくる。果実味と新樽をやや強めで焦がした香りが中心なんだろう。ただ、シャルムらしい花の香り、土の香りもある。何にしてもうっとりさせる香りである。
味わい 酸と果実味、樽の香ばしさのバランスがいい。フレッシュで熟した果実味が中心である。しばらくして中盤あたりから甘い赤い果実の味わいが出てくる。余韻は非常に長い、ミネラル、そして何と言っても最後に口に広がっている旨味が長く続く。辛口、メディアムボディ。

シャルロパン・パリゾのシャルム・シャンベルタン である。
17年経っているのにまだまだ熟成した香りが中心ではなく、黒系の果実(ミュールや木なりの果実)と上品な黒いスパイスである。これは香りがピュアで、熟成していろいろな香りに分解されていない。これがシャルロパン・パリゾの香りの作り方かもしれない。
僕のワインの師匠は、確かシャルロパン・パリゾ のワインはテロワールの味でなくてシャルロパンの味だから面白くないと言っていた。このテロワールがなくてどれも同じというコメントはクライブ・コーツのコメントにもある。ただ確かに他にもブルゴーニュにもそんな作り手はいっぱいいるんだが、彼のはいつもうっとりさせてくれるワインづくりだと思っている。なんというか素人受けする香り、味づくりである。
そして1999を飲んだ感想からは、長期熟成型である。まだまだ20年くらい大丈夫だ。発酵温度、新樽の選び方は非常に果実味を生かすワインづくりであり師匠と言われるアンリ・ジャイエ仕込みの作りだろう。ただアンリ・ジャイエよりは輪郭がはっきりしている、果実味が強く樽の焼き加減も強い。そして1990年代らしい今のブルゴーニュの流行ではないつくりであるが、濃いめで香りが素晴らしく豊かな上品な作りである。
シャルロパン・パリゾの熟成したワインがまた飲みたくなった。

フィリップ・シャルロパン Philippe Charlopin-Parizot
アンリ・ジャイエの愛弟子と言われる。
一度マルサネに移ったが、ジュヴレ・シャンベルタンに戻ってきている。
低農薬管理の元で厳しく収量を抑えたブドウを用い、低温でのマセラシオン、無清澄・無濾過という過程を経て、濃い果実味が前面に出た、肉付きの良いワインを作っている。アンリ・ジャイエとはスタイルは違い、もっとスモーキーな焼いた樽香の漂うワインですが、現在このようなワインを造っている生産者は少なく、それでいて極まった個性を持ち現代に古典にしかなかった個性を持ち込んだ最近では珍しい生産者と言えるでしょう。

テイスティング: 2016年12月31日
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