Produttori Nebbiolo di Carema 2009 プロデュットリ・ネッビオーロ・ディ・カレーマ

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Carema2009.jpgCarema2009a.jpgProduttori Nebbiolo di Carema 2009 プロデュットリ・ネッビオーロ・ディ・カレーマ

外観 ルビー色
香り 花の香り、スパイス、やや揮発酸が高め
味わい 酸が豊かである。少し甘さもあるが、酸が強いため、バランスはよくとれている。アルコールは中等度、その後凝縮した液体が口の中に広がる。見た目や香りの印象と違うねっとりとして、強いミネラル分が余韻に非常に長く残る。タンニンは中等度で、後味に強いタンニン分を感じさせないエレガントな味わいである。

イタリア、ピエモンテ州、カレーマD.O.C.
ぶどう品種 ネッビオーロ

今までのネッビオーロのイメージを吹っ飛ばす、エレガントな味わい。外見、香りはピノ・ノワールなんだが、最後の液体の粘土と余韻はまったく違うものである。これで市場価格が3000円前後とは、これは全くお値打ちワインだ。ただそれほど生産量もないし、欲しいなら今のうちに買っておいたほうがいい。
揮発酸の高さは、生産者組合だし、大樽熟成だししかたがないか。もう少し揮発酸のコントロールができたらもっと点数を上げてもいいんだが。


人口700人の村カレーマの地酒
人口700人のピエモンテ州カレーマ村。トリノからアオスタに向かう途中にあるこの小さな田舎村にトリノ県で始めてDOCを獲得した。
700人の村民のうち78人が所属する生産者協同組合がプロデュットリ・ネッビオーロ・ディ・カレーマ。カレーマは非常に冷涼でネッビオーロが育つには限界地点。トゥピン"と言われる畑の作り方。石垣で組まれた段々畑で古い区画は支柱も岩盤を切り取った石製。この石垣と石柱が日中に温められ、アルプスからの冷たい風で一気に冷え込む夜間に熱を放射することで葡萄が守られる。
仕立てはペルゴラ。身長よりも高い仕立。急勾配の南向き斜面に葡萄樹が2~4列程度植わった段々畑。剪定から収穫まで全ての作業は手作業。
薄い色調、軽やかで芳香に富むネッビオーロながら、岩盤の上に位置するカレーマはアルプス由来の石灰からミネラルを吸収して硬水のような独特のミネラルの硬さを持っている。鉱物的なニュアンスと地酒らしい収量の多さから優しく親しみの持てる味わい。(熟成によって妖艶な甘味が出てくるのがカレーマの本来の姿)

テイスティング: 2014年4月 8日
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