Château Cantemerle シャトー カントメルル 2010

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ChaCantmerle2010.jpgChaCantemerle2010b.jpgChâteau Cantemerle シャトー カントメルル 2010

外観 エッジが赤色の濃いガーネット色、非常に粘性が高い
香り 閉じている。しばらくして根菜の香り、ゆでた豆などまだまだ本領を発揮する香りが出てこない。、2時間たってやっとスミレの花すっとするシダの香り、カシス、少しなめし革などがでてくる。
味わい 酸がしっかりある、そしてフレッシュな果実味に溢れている。タンニンが豊富で、テキスチュアーは非常に細かくシルキーな味わいが最後まである。液体はねっとりとして凝縮感がある。余韻は非常に長く果実の味わいが長く続く。

2010はパーカーポイントで今までのカントメルルの最高である94+である。リアルワインガイドの徳丸さんも大化けしたと書いている。どれほどポテンシャルがあるのか知りたくて買ったばかりのボトルを開けて見たのである。
半分ほどゆっくり飲んだが、最初は飲みやすいのだが、次第にこのワインのポテシャンルの高さが味わいにもでてきてすこし飲み疲れしてきた。この5級のカントメルルがここまでのポテンシャルを見せると言うことは2010が素晴らしいヴィンテージであることを物語っている。若い2005はまだまだ硬くて飲んでも美味しくなかったのだが、この2010は香りは閉じていても美味しく飲めるのが凄い。奇麗な酸、フレッシュな果実がいまでも訴えかけてくる。
もう一つは、カントメルルの品質が躍進しと言っていいのかもしれない。最近は、5級のポンテ・カネの品質向上が目覚ましいのだが、このカントメルルも着実に品質向上の道を歩んで来た結果が出始めたと言っていいのかもしれない。

カントメルルのサイトを調べたのだがどうしてこのシャトーが成功したのか十分にわかる。
パーカーのボルドー4版や他の楽天のワインショップにもここのセパージュの比率はカベルネ・ソーヴィニョン 52%、メルロ40%、プティ・ヴェルド5%、カベルネ・フラン3%と書かれているのだが、
しかしカントメルルのサイトには、カベルネ・ソーヴィニョン 60%、メルロ 30%、カベルネ・フラン 6%、プティ・ベルド 4%となっている。カベルネ・ソーヴィニョンの比率が上がってメルロの比率が下がっている。なるほどと思えてくる。

シャトー カントメルル 
カントメルルの土壌はシリカと砂利が混じったものである。砂利はピレネー山脈の1000年にも及ぶ浸食の結果、ガロンヌ川の下流に運ばれたものである。


ではいつから変わったのだろうか。
シャトーカントメルルのサイト http://www.cantemerle.com

シャトーカントメルルのサイトに年代毎のシャトーがして来たことが書かれている。
1980年代に新しく葡萄の樹を植樹し、植樹率もボルドーの基準である8 to 10000 vines/hectareにした。醸造システムは新しした結果が最近実ってきている。
1990年代にカベルネ・フランの植樹率が23%あったのをカベルネ・ソーヴィニョンとプティ・ヴェルドに移行した。
醸造所にも新しく、温度コントロールつきの発酵タンクと熟成樽も設置された。
1999年にルドンにあるちょうどシャトー ラ・ラギューンとシャトー カントメルルの間にある土地を所得して新しく葡萄を植樹した。
醸造タンクもコンクリート製のものを加えた。
2004年から導入された新しい破砕除梗機によって良い結果が生まれている。

現在の平均樹齢が30年というところからも1980年代に行った大々的な植樹が功を奏してきた。そして醸造所の改革、新しくポテンシャルのある葡萄畑を増やしたこと、醸造方法も新しい機械の導入など、一歩一歩してきた改革が実って来たことがわかる。メルロではなく、カベルネ・フランの植樹率を減らしていることがセパージュのデータからはわからなかったことである。

Château Cantemerle 1982 シャトー カントメルルのコメント

テイスティング: 2013年11月 8日
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