Léoville Las Cases 1957 レオヴィル・ラス・カーズ

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LeLaCases1957.jpg

外観 オレンジがエッジにあるガーネット色
香り 熟した ミント、熟したカシス、スーボア、なめし革、軽いブレット
味わい 口に含むと柔らかい甘さ、凝縮した果実を感じる。それが十分に溶け込んで柔らかい。これほど柔らかいラスカーズは初めてである。余韻も長い。凝縮感は少なめだが、柔らかくミネラルを感じる余韻が長く続く。
これほど古いラスカーズを飲んだことがないからわかないが、まだそれほど醸造的には近代的なものを取り入れていなかったのかもしれない。ただ伝統的と思われるカベルネ・ソーヴィニヨンの良いところはしっかり出ている。
パーカーには、第二次世界大戦後のワインにはムラがあったが、1975年以後は連続して成功を収めたと書かれている。このワインはそれよりずっと以前のものである。
パーカー ボルドー第4版から 
1957
あまり好意的に受け止められることのなかったヴィンテージである割に、私も驚かされるのだが、特にポイヤックとグラーヴには尊敬に値する楽しめるワインが多い。実際、1957年のラ・ミッション・オーブリオンやオー・ブリオンならとても口うるさい友人にも喜んで出せる。それに1957年のラフィット・ロートシルトなら私も喜んで飲むこと間違いないしである。もっとも、1980年代の前半に秀逸なラフィットを2本飲んで以来、姿を見かけたことはないのだが。
天候の点では実に困難な年だった。4月から8月までは非常に雨が多かったので収穫が10月上旬まで遅れたのである。しかし、ワインには良好な酸があり、より水はけのよい土壌のものであれば、日照不足で水分過剰だった割には驚くほどぶどうの完熟感もある。また、この年のボルドーは、1957年のブルゴーニュとよく似て、ワインの持つ強い酸と、青臭いタンニンのおかげで比較的よく持ちこたえている。
テイスティング: 2012年10月13日
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