Château Mouton Rothschild 1956 ムートン・ロートシルト 

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外観 エッジにオレンジがしっかり入ったガーネット色
香り ミント、シダー、シガーなどやや完全に熟成してはいないカベルネ・ソーヴィニョンの香りがある。ただ未熟な青さはない。メルロの香りはひかめで、清涼感が主体となる
味わい 柔らかい酸を感じた後に、奇麗は清涼感のある優しい液体が口の中に広がる。強くないが、ミネラル、ミントが長い余韻の中心にある。
■ブドウ品種 カベルネ・ソーヴィニヨン77%/メルロー11%/カベルネ・フラン10%/プティ・ヴェルド2%
エチケットもぼろぼろで微かに、58か56と読めるような数字が書いてある。抜いたコルクには1956と書かれてあった。
このワインは、全く偶然の出会いから飲ましてもらったのであるが、1950年代のボルドーを飲む事は滅多にないし、なかなかない機会である。パーカーで1956年を調べると、この年は、全くだめと言っている。そう言う意味では、本当にレアワインが飲めた。市場でほとんどないが、20万くらいの値段がついていたのも見かけたが、ワインの値段と言うよりはこの年のヴィンテージワインとしての値段だろう。
ただ、価値のないワインと言うには、さすがムートン。まだまだしっかりした味わいがあり、その年の雰囲気とその時は2級であったが良いワインを作ろうとする心意気が見えるワインだった。
1956
現代のボルドーでは、飛び抜けて最悪のヴィンテージである。1972年、1969年、1968年、1965年、1963年といった言葉にならない程悪い年を凌駕しているのだ。冬と、信じられない程寒かった2月と3月が、ポムロールとサン・ミリオンのぶどうの樹の多くを殺し、メドックの芽吹きを遅らせた。収穫も遅れ、量も少なく、ワインも事実上飲めたものではなかった。
価値のないヴィンテージ、価値のないワイン。

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テイスティング: 2012年5月 4日
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