Echézeaux Emmanuel Rouget 1998 エシェゾー エマニュエル・ルジェ

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EchER98.jpgやはりジャイエを飲んだら、後継者のルジェのワインも一度は飲んでおきたい。飲み頃のルジェのワインが手に入る確立は本当に少ない。これはそろそろ良いんじゃないかと思い開けた。
外観 エッジに軽くオレンジがある濃いめのルビー色
香り 開けた始めは、ピノの還元臭。これでもいい香りだ。その後に揮発酸が強めの複雑な香りが立ちこめる。黒い小さなベリーがある。揮発酸が強くてやや洗練さには、欠けるが。ただこの香りの中にもアンリ・ジャイエの片鱗が見えてくる。
1時間すると揮発酸の香りの奥にもっと深い香りが出てきた。おおやっぱりジャイエだ。
味わい やさしく甘さと酸がバランスよく口の中に広がる。それほどぐいぐいと押す強さではない。次第に一杯詰まった果実が口の中に広がる。これが最後の余韻ま残って行く。ミネラルだけでなく果実分も余韻の中に優しく、長く続くワインはなかなかない。
やっぱりすごいワインだ。確かに、新しいワイン作りに見られるクリーンなイメージはないんだが、揮発酸の高さが逆に魅力を深めている。やや田舎っぽさもあるんだけど、それも魅力のうち。ゆっくりと飲んでいると、あ、これはジャイエのワインだと思えるようになってきた。1985のジャイエの平行を飲んだ時の印象が蘇ってきた。
クライブ・コーツは、エマニュエル・ルジェについて、アンリ・ジャイエが介入していたクロ・パラントーを除いて、ワインの質はそれほど高くなく洗練されていないと言ってる。この揮発酸の高さからこう批判されても仕方がないのかもしれない。
タンニンが少し強いので飲み頃は5年後くらいがいいとの師匠の言葉。香りは十分に開いている。
マット・クレイマーのブルゴーニュのワインがわかるでは、"エシェゾーの優品は、濃厚な果実味を持ち、土の匂いがふんだんで、しっかりと引き締まった味わいを持つ。"と書かれている。確かにその通りである。
テイスティング: 2011年10月18日
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