チョ・ソンジン ピアノ・リサイタル 2017.1.20 愛知県芸術劇場コンサートホール

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chosonjinnagoya.jpgチョ・ソンジン ピアノ・リサイタル 2017/1/20 愛知県芸術劇場コンサートホール

ベルク: ピアノ・ソナタ
シューベルト: ピアノ・ソナタ第19番 ハ短調 D958
ショパン: 24の前奏曲 op.28

アンコール
ドビュッシー:月の光
ブラームス ハンガリー舞曲 第1番
リスト ラ・カンパネラ

22歳の若き天才ピアニストと言っていいだろう。2015年10月の第17回ショパン国際ピアノコンクールで優勝しているだけの確かな実力がある。
昨年見たギャリック・オールソン、ユジャ・ワン、イーヴォ・ポゴレリチの3つのリサイタルからは、イーヴォ・ポゴレリチの深さまでは到達していないが、ユジャ・ワンの技術をしのぎ、曲の解釈も、ピアノの音の操り方も素晴らしい。
僕は、テミルカーノフ指揮 サンクトペテルブルグ・フィルハーモニー交響楽団で、チョ・ソンジンのラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第3番 ニ短調を聞いていた。その時は、すごくピュアで優雅な音を鳴らす。これからも注目されるピアニストだろう。と書いている。それ以上の印象がなかったのだが。今回は素晴らしい。

シューベルト: ピアノ・ソナタ第19番、ショパンの前奏曲の演奏がやっぱり素晴らしい。ただ技術だけでなく、精神性、こまかな音の扱いも優れていて聞くものを惹きつける魅力を持っている。そしてドビュッシーの月の光、ブラームスのハンガリー舞曲 第1番で素晴らしい演奏を見せて、最後にリストのラ・カンパネラ。またこれが正確無比、情熱的であり本当に素晴らしい演奏である。最後は名古屋では珍しいスタンディングオベーションである。


チョ・ソンジン
1994年5月28日に韓国のソウルに生まれ。
2011年にはチャイコフスキー国際コンクールピアノ部門にて第3位入賞。2015年には、第17回ショパン国際ピアノコンクールで優勝、ポロネーズ賞も併せて受賞。同コンクールでの優勝は、アジア人は、ベトナムのダン・タイ・ソン(1980年)と中国のユンディ・リ(2000年)に続き3人目である。
同じプログラムで日本のツアー後2017年2月にはカーネギー・ホールでのリサイタル・デビューする。

テミルカーノフ指揮 サンクトペテルブルグ・フィルハーモニー交響楽団 愛知県芸術劇場コンサートホール 2016.5.28

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