カルメン幻想曲 アンネ・ゾフィー・ムター(アンネ=ゾフィー・ムター) Anne Sophie Mutter Carmen - Fantasie
ヴァイオリン: アンネ・ゾフィー・ムター Anne Sophie Mutter
指揮:ジェームス・レヴァイン James Levine
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 Wiener Philharmoniker
録音:1992年11月、ウィーン、ムジークフェラインザール
・ツィゴイネルワイゼン op.20(サラサーテ)
・伝説曲 op.17(ヴィエニャフスキ)
・ヴァイオリン・ソナタ第4番ト短調『悪魔のトリル』(タルティーニ/クライスラー編)
・ツィガーヌ(ラヴェル)
・タイスの瞑想曲(マスネ)
・カルメン幻想曲(サラサーテ)
・子守歌ニ長調 op.16(フォーレ)
CDのタイトルになっているカルメン幻想曲は、スペインのヴァイオリニストであるパブロ・デ・サラサーテが1883年に作曲したヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲。
当然これは、ビゼーのオペラ、カルメンの曲を用いたヴァイオリンのための曲。
このCDはすごい。どの曲もムターの素晴らしさで一杯である。ヴァイオリンの難曲をウィーンフィルと組んで録音した名盤である。
とくにカルメン幻想曲ではヴァイオリンでこれだけ人の歌声を超えるような表現できるなんてと思ってしまう。ハバネラの情熱と妖婉さをヴァイオリンでこれだけひょうげんできるとは、さすがムターである。
ツィゴイネルワイゼンもサラサーテ作曲。これは、吉本新喜劇でよく使われていたから最初のフレーズはおなじみであるが。
ツィゴイネルワイゼンもジプシー(ロマ)の旋律
ツィガーヌもロマを意味するフランス語
当然カルメンもそうだ。
サラサーテは、スペイン北東部・ナバーラ州の州都パンプローナの出身。ここもバスク地方である。
ラヴェルはバスク人の血を引く。バスク地方一帯は、スペイン系ロマが生活の場を置いてきた地域だった。ラヴェルが作曲した
カルメンの中で歌れるハバネラは実はビゼーの作曲ではない。バスク出身のセバスティアン・イラディエルの曲をビゼーがスペインの民族音楽と勘違いして流用した。原作のホセの出身地はバスクである。
悪魔のトリル
イタリア人のジュゼッペ・タルティーニが作曲したヴァイオリン・ソナタ・ト短調。彼の夢の中で悪魔が弾いた曲を書き留めた曲。
タイスの瞑想曲(マスネ)
マスネが作曲したオペラタイスの間奏曲である。
伝説曲 op.17
ヘンリク・ヴィエニャフスキはポーランドのヴァイオリニスト・作曲家が作った曲。彼とイザベラの結婚を許さなかったイザベラの両親は、この曲を聴いて許したという逸話が残っている。
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