dreaming on clouds

オオカミ少女と黒王子　2016

監督: 廣木隆一
原作: 八田鮎子
出演: 二階堂ふみ, 山崎賢人, 鈴木伸之, 門脇麦, 横浜流星

設定は女子学生の夢を題材にしたような漫画が原作。一度も恋愛経験のない女子高生が友達に嘘をついて彼氏がいるふりをする。
そして街で見かけたイケメンを盗撮して自分の彼氏と嘘をつくのだが。実は同じ高校の別のクラスにいる男子だった。
すぐに嘘はバレそうになるが、佐田恭也に絶対服従の約束をして偽装カップルができるが、次第に本当の恋に発展する。
まったく女子高生が夢見る設定だ。

映画を見ながらサド、マゾ的な偽装カップルの設定がうまくかみあっていないような、これは演出のせいなのか演技する二人のせいなのかわからないと思っていたが、どちらもあるだろう。
やっぱり今回は二階堂ふみがうまくエリカの役に合っていない。もっと若くてキラキラした突き抜けた女優が良かった。二階堂ふみの演技はもっと深い感じが似合っているので単純な青春ものでは活かせていない気がする。
山崎賢人の佐田恭也も線が細い、もうすこし影があり野生的な一人オオカミ的な俳優の方が良いな。映画的には有名な二人なので安定した観客数が望めるんだけど冒険がなさすぎるかな。

特にどS的な恭也に我慢しながらも恭也に優しところも、お人好しでに一途的なエリカの態度が光るはずなのに、光っていない。
夜道を歌って帰るシーンもなんだか空振り。
やっぱり演出、カメラワークもしっくりこない。最後のシーンも恭也においてかれそうになるエリカの表情がアップで映されていない。
最後のもう一度聞きたいというエリカのからみももっと突き抜けて素直ならいいのに。

なんだか消化不良の映画になってしまった。

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