dreaming on clouds

幼女戦記 2017

監督: 上村泰
出演: 悠木碧, 早見沙織, 三木眞一郎, 玄田哲章, 大塚芳忠

カルロ・ゼンによるライトノベル、オンライン小説。
このアニメのタッチは一味違う。戦争の残虐性がテーマのようだ。
そしてプロローグは現代の日本であり、主人公は中間管理職のサラリーマンである。電車待ちのホームでクビにした部下から突き落とされる。なんだが、ガンツのような始まりだが。
突然自分の意識はそのままで金髪の少女、ターニャ・デグレチャフに転生してしまう。
転生した世界も別次元で設定は統一暦1923年6月から始まるのだが、第一次世界大戦のドイツのような設定である。
ターニャ・デグレチャフは９歳で軍に入り、その魔術の能力と前世の合理主義的な考えから瞬く間に少尉に昇進、航空魔導師の小隊の隊長となる。そして敵からはラインの悪魔と恐れられる。
魔法が使える航空魔導師空が飛べて戦争に従事するのだが、　どちらかといえば第一次世界大戦の戦闘機の雰囲気である。あの頃は爆撃王レッド・バロンなどがいたしそんな設定で描いていそうだ。
存在Xは主人公の合理的でリアリスティックな言動と無信仰を咎め、戦乱の世界で苦労して反省し、信仰を取り戻させるような状況に置こうとする。そして魔法を使う時は、神に祈りを捧げなくてはいけない。
ただこの存在Xの存在性自体が、よくわからない。ストーリー展開には必要だが、あまりに漠然としていて、ストーリーのためのご都合主義的な役目しかない。
原作者はどう考えても戦争とファンタジーが好きなであるが、ヒューマニズ的な深さがない。
それなりに展開は面白いのでこのアニメは最後まで見たが、今後ももっと面白くなる可能性は少なそうだ。

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