Dear Friends ディア フレンズ 2007
監督: 両沢和幸
原作: Yoshi
出演: 北川景子, 本仮屋ユイカ, 黄川田将也, 通山愛里, 佐々木麻緒
不良だった高校生の高橋リナががんになり、病院に入院する。そこで病気の小学生や、自分が知らなかった小学生からの友人遠藤マキが見舞いに来る。特に遠藤マキの助けで病気を克服する勇気、完治して乳房を亡くしてからも生きる勇気をもらう。そして進行する不治の病を持った遠藤マキを看病するために看護師になる話。
要するに友達によって立ち直る不良高校生の話である。
この話には、両親は全く話の進展に関係性がない。これでいいだろうか？これだけシリアスな話なのにないのは全く不思議。家庭の問題がいっぱいあるはずなのに、そこがどこにも描かれていない。
友人だけが、人生を立ち直らせるわけではないのに。
遠藤マキの病気が進展して、看病を続けるが？そこでも高橋リナはどこまで彼女を生き続けさせた方がいいか悩むが。そこも非常に重大な問題なのだが。物語は、３ヶ月後に遠藤マキが死んだでおしまいである。
つまり重たいストーリーは描かない。派手な生活、ダンスのシーン。ホテルのシーンとショッキングな場面と誰にでも感動的で、お涙ちょうだいな場面だけで構成されている。リアリティはかなり少ない。全く安上がりなストーリーである。これでも良かったという人がいるんだから良いと思う。
全体の映画の質は、映画というよりテレビドラマの質の映像や造りである。
だけど本仮屋ユイカの演技が涙を誘うのである。病気になってからの彼女の演技が良かった。北川景子の演技は、一本調子で見るに耐えられない。の踊りも大したことがない。手振だけで、身体で踊っていないし、格好だけ。
高橋リナと遠藤マキの友情は本当に存在するだろうか？？オルゴールをもらっただけでずっと友達と思うだろうか。その後はほとんどふれあいがないのに。それも挿入歌：今日の日はさようなら （作詞・作曲 金子詔一）は出来すぎだろう。
がんという話であるが、本当に？どこからの転移？？リンパ節の腫れだけしか触れていない。胃のむかつき、嘔吐、軽い貧血はどこからの症状だったのか？？乳房に転移するんだろうか？他臓器から乳腺への転移というのは非常に稀なケースしかないのだが。転移したがんを切除して完治することはないんだが？？
進行性の筋疾患を患っている遠藤マキの症状や時間経過、治療過程も医学的には正しいのだろうか？？
それに小児がんのような子が大人と同じ病棟にいることはない。高橋リナは、17歳で発病したので成人病棟である。
最後まで看取るのだが、遠藤マキが３ヶ月後に亡くなったというのはこのストーリーの中にどんな意味があるんだろう。ただ観客に亡くなったんだよと伝えたいだけなの。
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