スワロウテイル SWALLOWTAIL BUTTERFLY 1996

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swallowtailbutterfly.jpgスワロウテイル SWALLOWTAIL BUTTERFLY 1996

監督・脚本: 岩井俊二
出演: 三上博史, Chara, 伊藤歩, 江口洋介,

バブルがはじける前の円が強い時の日本。ただ実在の日本というよりは、やや架空の街だろう。全体の世界の作り上げ方は成功しているのだが、ストーリーがゆるくて、何の感情も盛り上がらない。
これだけ自由に架空の世界を作ってるのに、どうして感情に訴えるものを表現していないんだろう。どれもが上滑りで、何を訴えたいのかが全てボケてしまっている。

グリコがプロの歌手になって、YEN TOWN CLUBに戻ってこない過程があまり描かれていない。彼女とヒオ・フェイホンの感情の変遷が全く分からず。

アゲハ
グリコとフェイホンとアゲハが暮らしていた生活が一番楽しかったのだろうが、そこもあまりはっきりと描かれていない。彼女が偽札で、お金を儲けた理由はそうだったのだろうが。伊藤歩の存在感はあるんだが、彼女の最初から最後までに表情の変化、成長などがはっきりと表現されていない。

ヒオ・フェイホンの夢がYEN TOWN CLUBを開くことだったのが、あまりしっかりと表現されていない。どうしてそこにこだわって作ったのか流れが弱い。最後に警察に捕まって、尋問の暴力で死ぬのもわからない。当然偽札犯人の重要な手がかりなのに、警察が殺すはずがないのだが。

リョウ・リャンキは、上海系流氓を率いる円都の顔役的存在でありながら、重要な戦いにはあまり出てこない。特にランに仲間が殺されているのに、何も知らない様子。どうして?

ストーリーの中に殺し屋集団が出てくるが、ストーリーとほとんど絡んでない。そこにランがいるらしいが。

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