To Catch a Thief 泥棒成金 1955

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To Catch a Thief 泥棒成金 1955

監督: アルフレッド・ヒッチコック
出演: ケーリー・グラント, グレース・ケリー
衣裳デザイン: イーディス・ヘッド

ロバート・バークス アカデミー撮影賞 (カラー部門)
パラマウント映画製作。テクニカラー、ビスタビジョン作品。

アルフレッド・ヒッチコックと、グレース・ケリー、ケーリー・グラントの映画である。

どこか旅行会社のウィンドウらしくフランス、ニースのポスターが大きく飾ってあるシーンから始まる。そしてウィンドウの下側には、大きな蒸気船の模型と、ワインのボトルとグラスが飾ってある。そしてカメラはポスターのフランスの文字にフォーカスを当てる。一転して女性の叫びのシーンに。ここがヒッチコックらしい始まり方である。
ストーリーの展開は僕にはややつまらない。あまりサスペンスがない。この映画はどちらかといえばおしゃれなロマンスと泥棒の話。

ジョン・ロビーが自分の家からバスに乗って逃げるときに、となりヒッチコックが座っている。もう一人の女性は鳥かごを持っている。1963年の映画鳥の宣伝にしては早すぎるが。

グレース・ケリーが演じるフランシーは、母と旅行暮らしで、母の前ではおとなしくしているが、本当は冒険家で、積極的な性格である。
ジョンが彼女を部屋に送ったときに、突然彼女からすました顔でキスをするのが素晴らしくおしゃれな演出である。ケリー・グラントが唇を赤くしてにやけているがよくわかる。

やっぱりこの映画はグレース・ケリーのファッションだろう。映画で母娘が滞在しているホテルはニースのリッツ・カールトンホテル。
海辺のサングラスをした黄色のスイムスーツの女性である。
青いドレスがまた素晴らしい。彼女は肩を出したドレスで、青いショールをかけている。グレース・ケリーの素晴らしい美しさである。
ベージュの花柄のワンピースである。
白黒のドレスと思ったら、黒いスイムスーツの組み合わせ、帽子もかっこいい。
うすいピンクの服は、運転シーンとピクニックのシーンである。
夜の花火のシーンをバックに白いドレス 花火のイメージとラブシーンの組み合わせが、すごくエロティックである。
薄い青色のパジャマかこれもいいねー
うすいグレーのスーツ姿、袖に刺繍がある
最後は仮装舞踏会で着た金色のドレス 

1982にグレース・ケリーは自動車事故で亡くなったが、この映画のカーチェイスのシーンにでてくる近くのチュルビ村である。特にケーリ・グラントとピクニックをしたシーンの近くである。

黒いボトル、キッシュロレーヌと合わせている。クーラーで冷やしているからアルザスの白とと思うんだけど、ワインは茶色の色合いなんだが。プロバンスのロゼワインかとも思うんだが、このころのヒッチコックが出してくるワインはみんな色が茶色かった気がする。

もう一つヒッチコックの演出で、料理についてあるとすると、生卵を投げつけたり、サニーサイドアップの黄身にたばこを突っ込むシーンがある。ヒッチコックは卵の黄身が大嫌いなのである。

それにしてもこれは、グレース・ケリーのおしゃれ泥棒と言っていいだろう。泥棒成金は邦題としては品がない。衣装担当のイーディス・ヘッドが腕をふるって、グレース・ケリーの魅力を引き出している。

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