The Broken Circle Breakdown オーバー・ザ・ブルースカイ 2012
監督: フェリックス・ヴァン・ヒュルーニンゲン
出演: ヨハン・ヘルデンベルグ, ヴェルル・バーテンス
ベルギー映画
なぜかベルギーでカントリーの音楽なんだが。このブルーグラス・ミュージックがどうしてこんなに染み渡るのかわからないくらい見ているものに語りかけてくる。それにしても子供が白血病で亡くなる映画はあまり見たくないんだが。いつも悲しい映画だから。
時間の展開が前半と後半で別々にフラッシュバックする。
前半は娘のメイベルが病院で検査を受けるところから、エリーゼとディディエの出会いと、娘のメイベルが白血病になって死ぬまで。
後半はエリーゼが救急車で搬送されところからはじまり、メイベルが亡くなった後の二人の葛藤とエリーゼが亡くなるまで。
この映画の流れに効果的に、エリーゼとディディエが歌うブルーグラス・ミュージックが感動的に挿入されている。
ディディエ 郊外の農場に住み、ブルーグラス・バンドでバンジョーを弾き、ベルギー国内で演奏活動している。
エリーゼ タトゥーを掘る仕事をしながら、自分の体にもタトゥーを彫っている。
エリーゼが幽体離脱するところはちょっと不思議だが、最後にみんなで演奏しながらエリーゼを看取るところも感動的だ。ちょっとお涙頂戴なところが僕には嫌なんだが、それでもそれでもいい映画である。
アメリカの文化が好きでブルーグラス・ミュージックの世界に入っていたディディエを描きながら、アメリカの9.11事件や再生医療の逆行が、彼のアメリカに対するイメージの変化を表している。エリーゼが前半のシーンでアメリカの国旗をデザインしたビキニ現れるのも象徴的である。
映画全編に流れるブルーグラス・ミュージックは、すべて出演俳優たちによる演奏。出演俳優たちによって結成されたバンド THE BROKEN CIRCLE BREAKDOWN BAND によるサウンドトラックはアメリカでもヒットした。僕もこのアルバムを買ってしまった。
Will the Circle Be Unbroken, The Boy Who Wouldn't Hoe Corn, If I Needed Youが記憶に残る歌である
ブルーグラス（Bluegrass music）は、アメリカ、アパラチア南部に入植したスコッチ・アイリッシュの伝承音楽をベースにして1945年末、ビル・モンローのブルー・グラス・ボーイズにアール・スクラッグスが加わってから後に発展したアコースティック音楽のジャンル。
Will the Circle Be Unbroken
The Boy Who Wouldn't Hoe Corn
Rueben's Train
The Lion Sleeps Tonight
Country in My Genes
Wayfaring Stranger
Didn't Leave Nobody But the Baby
Cowboy Man
Over in the Gloryland
Sand Mountain
If I Needed You
Where the Soul of a Man Never Dies
Sister Rosetta goes before us
Blackberry Blossom
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