Orphée Orpheus オルフェ 1950

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Orphée Orpheus オルフェ 1950

監督: ジャン・コクトー
出演: ジャン・マレー, マリア・カザレス、フランソワ・ペリエ、


ギリシャ神話のオルフェウスとは全く違うストーリー構成である。
オルフェの設定は竪琴の名人ではなく詩人になっている。
オルフェが死神の王女と恋に落ちるのか?
そして妻を冥界から連れ戻す条件が二度と妻を見てはならぬという不可解な条件なのか?
どうして彼が殺されて、死神の王女が助けるのか?

分からないところが一杯ある。最終的には別にオルフェでなくてもよかったような筋立てである。

ジャン・コクトーの60歳の時の作品である。
なにかジャン・コクトーの自分自身の物語の暗示のようなストーリーである。詩人として名声を得たが、若い詩人たちやそのファンたちに非難されたのではないだろうか。
もう一つはコクトーはバイセクシャルで、ジャン・マレーはずっと彼の愛人だったが、彼と別れて若いセジェスト役のエドアール・デルミ(恐るべき子供たちに出演している)と付き合っていた。これも二人の女性の間で揺れ動くところが描かれているのかもしれない。

鏡を使った効果は、手が鏡を抜けて行くところは水銀を使ったそうだ。

逆まわしが多い。特にウルトビイズがオルフェを連れて行くシーンはなるほどと思った。
最初は後ろにオルフェの映像を流しながら、ウルトビイズが後ろを歩くようなシーンにしてある。
後半ではそのオルフェの画像を逆まわしにした映像を流しながら運転手を取っている。


この映画を見て何と言ったらいいのだろうか、個々まで話を変えたのならオルフェでなくてもよかった気がするのだが。象徴的な、最初から決まっているような運命の設定が僕には分からない。ジャン・コクトーに興味のある人なら見てもいいか。

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