凶悪 2013
監督: 白石和彌
出演: 山田孝之, ピエール瀧, リリー・フランキー, 池脇千鶴, 白川和子
ストーリは最初は後藤の告白から始まるが、次第に先生と呼ばれる木村と後藤の昔の話に入り込んで行く展開。そこが見ているものにリアリティを持たせている。凶悪な犯罪がいとも簡単に行われて行くところが見ていて怖くなってくる。そして主人公の事件の真相を暴く藤井修一の事件に対する執念と家族に対する無関心が、人間の赤裸々なエゴを見せている。
重い映画であるが、一気に見るほうがよいだろう。藤井修一にはもう少し人間性の部分を見せてほしかった。あまり救いがない映画なんだが。こういう作品は日本らしいとも言えるかもしれない。
山田孝之は暗い表情の時が一番良いんだが、今回は一本調子で見ていて飽きてしまう。
リリー・フランキーの演技は鬼気迫るものがある。冷たい熱帯魚のでんでんを思い出してしまった。
ピエール瀧も熱演している。殺人を犯しているときの表情と面会室での表情の変化がいい。
池脇千鶴の認知症の義理の母の世話に困っている妻を演じているが、切々と悩みが伝わってくる。いい演技だ。
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