Carrie キャリー 2013

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Carrie キャリー 2013

監督: キンバリー・ピアーズ
原作:スティーブン・キング
出演: クロエ・グレース・モレッツ, ジュリアン・ムーア, ポーシャ・ダブルデイ, アレックス・ラッセル, ガブリエラ・ワイルド

いじめられているキャリーの悲惨さ、そしてサイコキネシスに目覚めるキャリーの心の変化、母に対する感情の二面性( 母を愛しているが、彼女の束縛には耐えられない )、プロムパーティで怒りの爆発、そして母の異常性、級友の反応の違い、最後の結末。このストーリーの展開の大事な要点である。
キャリーが怒りに燃える瞬間の爽快さと恐ろしさが十分に伝わってこない。キャリーの悲しい境遇も何か物足りない。そして最後結末に対する必然性も伝わってこない。

このキャリーは本当にかわいい。クロエ・グレース・モレッツは、見ていて、これほどいじめられなくてもいいのにと同情してしまうくらいだ。彼女はヒューゴの不思議な発明では、イザベル役をやっている。
ただキャリーにはもう少し爆発てきな狂気が欲しかった。最初の抑圧された雰囲気がやや物足りない。ただのかわいい女の子である。プロムパーティでの怒りの爆発もやや不発である。もっと怖さがあってもいいのに。
最後のプロムでのキャリーの姿も物足りない。ブタの血を浴びたキャリーのメイクはすこしいけていない。これだけ奇麗な娘ならぞくっとするほどの恐ろしさを出すくらいのメイクにしてほしかった。
この印象はおそらく1976年当時ならこの映画でもすごかったと思うが、今のCGやホラー映画の展開からはこれでは物足りない。

逆に母のマーガレットは、ジュリアン・ムーアの演技はすごくてこれこそキャリーの母だと思える。

1976年に公開されたキャリーも、それほど好きな作品ではないが、プロムパーティでの展開はすごく面白かった。今回は最初から予想されているし、それが驚きにつながらないのは仕方がない。うまくできた映画なんだが、何か盛り上がらない。昔のキャリーを見ていない人は、この映画を見てから昔のを見るのも面白いだろう。アメリカの高校生の超能力を題材にしたこのストーリーは、今の超能力の原点みたいになっている。

キャリーは、スティーブン・キングの小説家デヴューの作品であり、出世作。しかし僕は、どうしてもスティーブン・キングが好きになれない。やはり、これだけの創造性がありながら、読者にに訴えかける心がないように感じてしまう。残念。



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