Twice Born Venuto al mondo ある愛へと続く旅 2012

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Twice Born Venuto al mondo ある愛へと続く旅 2012

監督: セルジオ・カステリット
出演: ペネロペ・クルス, エミール・ハーシュ, ジェーン・バーキン, アドナン・ハスコビッチ, サーデット・アクソイ

こんなにいい映画があったんだと見終わった後にしみじみと感じさせる。
最初はどんな映画なんだろうと思って見て行くんだけど。
ジェンマ(ペネロペ・クルス)のサラエボの旅を通じて現在と過去の同時進行により次第に、彼女の過去と現在が明らかになって行く。そして最後の明かされる過去の事実。この事実にジェンマだけでなく観客はただ泣かざる終えない。

ローマに住んでいるジェンマはサラエボの友人ゴイコから電話があり、サラエボ砲撃の犠牲者を偲ぶ展覧会に来てほしいと。そして昔の夫であるディエゴの写真展も開くという。そしてジェンマの息子ピエトロも連れて行くことに。ジェンマは若いときにサラエボを旅したときに知り合ったカメラマンのディエゴと愛し合うようになる。しかしジェンマは子供が産めない体であることがわかる。
戦火のサラエボにジェンマとディエゴは再び訪れる。そしてゴイコからニルヴァーナが好きなアカを紹介される。彼女がジェンマの代理母になってくれると言う。しかし戦争のため人工授精はできないためディエゴとアカはセックスをすることになるのだが。
サラエボからローマに帰って来たときのディエゴは、精神的に不安定で再び戦火のサラエボに行ってしまう。

最後の結末への素晴らしいストーリーの展開である。
愛した人たちの運命を悲しくつつむ話である。戦争が犯した罪を、すべての人が傷を負いながらそれでも幸せを見つけながら生きて行く映画である。ジェンマの子供への愛、昔の恋人への愛がリアルに生き生きと描かれている。

ペネロペ・クルスの体当たりの演技というよりは、円熟の極みと言えるほどの表情の豊かな演技に感動を呼ぶ。

ブルース・スプリングスティーンのI Wanna Marry YouやニルヴァーナのSomething In The Wayが何か平和の象徴のようにバックグラウンドでかかる。それがまたいい。そしてディエゴの最後のシーンのSIAのララバイがいい。

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