Trainspotting トレインスポッティング 1996

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Trainspotting トレインスポッティング 1996

原作: アーヴィン ウェルシュ
監督: ダニー・ボイル
脚本: ジョン・ホッジ
出演: ユアン・マクレガー, ロバート・カーライル, ユエン・ブレムナー, ケリー・マクドナルド

ハチャメチャなスコットランドの青春映画である。

どこかめちゃめちゃで無気力、身勝手で、無意味な毎日を過ごす若者。エディンバラに住むドラッグ中毒の若者。ドラッグ、セックス、喧嘩、そしてエイズが出てくる。レントンを始め、気のいい小心者のスパッド、女たらしで金髪のシックボーイ、運動好きのトミー、そして喧嘩が趣味のベグビー、レントンがクラブ出会った14歳の学生のダイアン。一癖も二癖もある登場人物にKOされてしまう。

カルメンのハバネラがかかるのはびっくり。まずそこから面白かった。ドラッグの描き方や友人関係に暗さがなくなんとなく笑えてくる。

シックボーイのジェームスボンドのトリビアは面白くて、ウーシュラ・アンドレスなんていう絶品の美女はジェームス・ボンドにお似合いだというんだが、なんだ、結局は俺たちの町の出身じゃないかと言うところででは笑うしかない。

ドラッグ(ヘロイン)の飛んでいる感覚の描き方がまた面白い。特にアヘンの座薬で飛ぶ所がまた面白い。スコットランドで一番最低なトイレの中にダイブしてしまうところを見てたら、この映画はどこまで行くんだろうと思えてしまう。あの便器にたまっている茶色の物質はチョコレートを溶かしたものだったのを聞いてほっとして。ちょっと吐き気を催すシーンだったし。

最初の液が濁っているのに違和感があるんだけど、逆血で濁っているのがなるほどと思えるんだが。

エディンバラではうまく行かないレントンはロンドンにいくのだが、スパッドやベグビーが追いかけて来て失敗してしまう。そして最後にレントンが取る行動に、なるほどそうくるかというところ。


映画の冒頭でレントンが言っているのは、
人生を選び、仕事を選び、経歴を選ぶ、家族を選び、非常に大きなテレビを選んで、洗濯機、車、CDプレイヤー、電動の缶切りを選ぶ。
健康グッズ、コレステロールの低いもの、歯科の保険を選ぶ
最後に将来をそして人生を選ばなくては。 
しかし、おれは何がしたいんだろう。おれは人生を選ぶことなんかしない。他のものを選ぶ、理由なんかないさ。ヘロインで遊ぶのに理由があるやつなんていない。

そして映画の最後に言っているのは、
おれは総てのことを正当化するぞ。そんなことはたいしたことではないさ。ちょっとした裏切りさ。俺たちはそんなことにはもうとっくに成長したのさ。そうさ、よく考えれば、奴らをだましたんだ。そう俺の友達を。
どうしてこんなことをしたかって。そんなことは一杯言い訳なんか出来るさ。それはどれも間違いさ。本当は、俺が悪い人間だからさ。これからは変わるんだ。もう過去の自分とはちがうんだ。これからは、もっといい生活や人生がまっているんだ。自分が選んだ人生が。

なにかこの映画にはスコットランドの若者流の実存主義を感じるだ。

この映画の流れは、1998のロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ へと繫がっている印象がロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ を見た時にしたんだがやっぱりそうだ。

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