ワイン上手―深く味わう人へのアドヴァイス 田崎真也

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ワイン上手―深く味わう人へのアドヴァイス

この本の前書きの一文に、
"すでにワインを自分流に楽しむことを知っている方々のために、もう少し憶えていただくともっと楽しくなることをお伝えします。ワインのことをより深く知るためにはテイスティング能力を磨く必要がありますが、その前に、まず自然環境や栽培や醸造について理解するところから話を始めました。"
と書かれているようにそして深く味わう人へのアドヴァイス とこの本の題名に書かれてあるように、この本はワインの上級編と言っていい。確かに、ソムリエ、アドバイザー、エキスパートなどの資格試験の前に読んでも勉強になることが一杯ある。それよりも資格を取った後の復習として、もう少し深くワインのことが知りたい人に本当に読み応えのある内容になっている。

この本の構成は、自然環境、ぶどうの栽培、ワインの醸造、テイスティング、料理と合わせる、飲み方を工夫するである。ワインの醸造を知ってこそテイスティングに深みが出るのである。これは本当にそう。テイスティングで、ぶどうがどのように栽培されたか、どの年に収穫されたか、そしてどのような醸造をされたかまでを考えながらテイスティングすることが大切である。またマリアージュやグラスの選び方に対しても一般的な常識にとらわれず、どのように応用したらいいかのヒントがもらえる。

田崎真也先生の本はいつもわかりやすい。しかも多くの重要なことがさらりと書かれてある。だからふむふむと読みながらあとで何だっけと読み返すことが何度もある。この本も何度も読み返してすべてを覚えるくらいにしても、これからのワインライフに全く損にならないほど価値のある本である。

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